シリアスシーンを徹底的に削ぎ落としたイチャラブ特化作品を求めるのなら間違いない 殻ノ少女の対義語
ごちうさであったり、ゆるきゃんであったりと最近何も起こらない、ストレスのない作品というのを求めている人が多いと思う
そういったものをエロゲで求める場合にハードルは中々高いがそれが出来た稀有な作品
個人的点数
シナリオ(20)/演出(15)/設定(15)/音楽(10)/キャラ(10)/イラスト(10)/システム(10)/エロ(10)
13/10/12/8/10/10/7/9 = 79 + α(期待通りの出来) = 86
やっている間ずっと幸せだった。脳内物質ドパドパ出た気がする。
イラスト文句なし、シナリオ文句なし、キャラクター文句なし、声優文句なし
この作品を一言で言うなら「殻ノ少女の対義語」
【この作品の評価について】
個人的に「ゲーム購入者が求めるものをどれだけそのゲームが満たすことが出来たのか」というところが、ゲームの完成度や評価において一番考慮されるべき指標だと考えている。
このゲームが『どのプレイヤー層にどんな内容を提供したいのか』に対して、『どれくらいそれが成功したのか』という感じをみるとあなたに恋する恋愛ルセットは満点に近い出来なのではないかと自分は思う。
この作品を買う人、買った人は公式サイトを見ている人が多いと思うが、しっかりとコンセプトが書いてある。
「衣装と髪型」「イチャラブシナリオ」「美味しそうなお菓子」
自分が注目していたのは「イチャラブシナリオ」で、「シリアスシーンを徹底的に削ぎ落としたイチャラブ特化作品」というところ。
この作品を他の作品と総合的に評価批評した場合には、エロスケの評価の通りに70点台中盤というのはうなずけるし間違っていないとも思う。
それでも自分はコンセプト通りイチャラブシナリオで、本当にシリアスシーンが削ぎ落とされたシナリオというところに感激した。こういったシナリオを求めて購入して、その通りにシナリオに嫌な成分、ストレス成分、シリアス成分を全くと言っていいほど感じ取れなかったので求めるものが得られてとても幸福な気分になった。
重厚で考えさせられ、シリアスな作品を求めるのであれば、この作品は購入しない。
コレまた個人的な考えだが、重くてシリアス多めの作品には期待を裏切ってほしいが、明るく楽しい作品には期待を裏切ってほしくないというワガママがある。それを完璧に満たしてくれて本当にありがとうと言いたい。
【各ルート】
・楓花ルート
好きなものは最後にとっておく性格なのであまり期待していなかったが手のひらクルーさせられた。マイペースちゃんで包容力のある安心が得られるキャラでこの作品に一番あってるキャラクターなのではないかと何度も思った。何が良いって声が落ち着くんだ最高だなおい。一番好きなのは個別ルート入った直後の独白で、「……自分でも整理できていないような、この気持ち あなたに伝えたら、困らせてしまうでしょうか……」の部分は作品随一の台詞。また、シナリオで関わったのは一部分だけではあるが、おじいちゃんや職人さんのキャラクターを見ていてこの作品の世界は本当に平和な世界だなと思い、とても気分が良くなった。
・美絵瑠ルート
恋という感情が芽生えたという主題が色濃くでたルートだった。ルート入ってからのデレデレ加減が最高に好きでした。だらけたがりではあるけど、自分の芯を持っていてお菓子作りに関しては妥協しないその真っ直ぐさが作品全体で曲げること無く貫いていて大変好感が持てた。また、4ルートで一番終わり方が特殊というかなんというかで良かった。主人公と二人で作り上げていくというのがとても心に残って良いシナリオだった…と思わされた。このルートをやったときに美絵瑠の両親の反応を見てもうこの作品で主人公の障害になるようなものはないな!最高の世界だやったぜと感じずには居られなかった。
・柚姫ルート
誰もが思うであろう「金髪ツインテツンデレ」よくある見た目で性格は主人公に強くあたってきてたまにイラッとくるようなキャラクター ということを完全に覆してなんかもうギャップにも見えるくらいしっかりとしたキャラクターで隠れ甘えん坊っていうこれでもかというほど良い方向に裏切ってくる素晴らしいキャラクター。偉そうにしないっていうのは本当にキャラクター設定考えた人間に賞賛を与えたい。キツイ性格は本当に飽き飽きしていたし、この作品の世界観とコンセプトに全く合っていないのでやめてくれてよかった。ルート後の恥ずかしがり屋で純粋でちょっとエッチな柚姫が大好きです。私服好き。
・ののかルート
個別ルート入る直前の花火を見るシーンで、他ルートとは違い唯一主人公の視線に気づいて笑いかけてくれたという、もうこの時点でののかのキャラクターの良さというものが際立っていたと思う。ののかはCVの方がさいっこうに感情表現がうまくて初恋の場面であったり、告白のシーンであったりとても応援したくなるような気分になった。頑張り屋という性格の通りに大会に出場したり両親に認めてもらえるようコレまで努力してきたけどお菓子作りで奢ることはなく他のメンバーに気を使いながら振る舞える良い子。一番印象深いのは、自分のためではなく誰かのためにお菓子を作る事が一番という考え。どこまで徳を積んだらこの子のようになれるのかと最高すぎやしないかと。
【満足】
・あまーい台詞、甘いシチュエーション、あまあまな告白、あままな雰囲気 お菓子のように甘い物がシナリオ面、イラスト面、キャラクター面、設定面で得られた。
・キャラクターの個性が立っていてどのルートも分け隔てなく甘く突き抜けていた。
・どのキャラクターも心から好きになれた。他の作品では滅多にない。
【不満】
・無し