いくつか未プレイを残した現時点でゆず最高峰の作品。
私がゆずに求めたのは「地球温暖化計画」(うろ覚え)これなんです。かっこいい主人公とか特殊能力じゃない。聞いてるだけで恥ずかしくなって床をゴロゴロ転がりたくなる、でも真剣に生きてるキャラ。のーぶるわーくすでもやもやっとしてたのが形になったのがこれでした。濃いキャラの中でも特に印象に残ったのが愛莉。
ティアのシナリオは無粋覚悟でもうちょっと書いても良かったかなと。「ちょっと変わったエルフ」がスタンダードの世界。プレイヤーにだけは通じるからミスリードを誘える凝った展開。デートをすっぽかした男の友達が謝るところで「コイツけっこういい奴だな」と思いましたよ。でもそれは「人間だったら」の話なんだよね。自分らがエルフの多数派と言いつつ惰性で儀式を続ける中、奇抜で祖母から礼儀を躾けられてたティアだけが、この島で共存を選択した祖先と同じ「エルフ」だった。未来を見据えた選択で、儀式に則り同族を否定する。彼女だけがエルフであることに気づいたと同時にそれはもう喪われてゆく。だからこそティアは美しかった。