もう一つの「はじるす」
「はじめてのおるすばん」(以降「はじるす」)のシナリオライターが手がけた本作品は、
はじるすで書ききれなかったものを補完した、事実上の続編だ。
主人公が姉妹と合体する理由、それを拒まずむしろ求める姉妹の事情など、
はじるすでは省略されているに等しかったディテールが丁寧に描写されている。
足が不自由なくるみ、主人公より先に食事に手を付けようとしないゆめみ。
その背景には姉妹の暗い過去がある。
本作の姉妹には、はじるすの姉妹より多くの情報が与えられており、
それがこの作品のエンディングをより感動的なものにしている。
これが、私がこの作品を「もう一つの『はじるす』」だと考える理由だ。
主題歌を歌っている歌手がはじるすとよく似た声質(※お察しください)なのも
この作品とはじるすとの関連性を感じさせる。
そういえば、本作の姉妹の声優二人は「胸キュン!はぁとふるCafe」でも
姉妹を演じている。
意図的にそうしたのであれば、面白いことだ。