ラノベの様なタイトルからラノベでは出来ない事を基本とした物語構成はお見事。
物語の構成としては周回する事を基本として
1章→3章→2章で展開される事で、伏線とヒロインへの配慮がなされていた点は素晴らしい
1章をプレイした時点で圧倒的ヒロインは銀杏姫、次点でうららと気づかされるだろう
おそらくここに他のヒロインが入り込む隙間は無い
無理に入てしまうと、うららの物語でのもの悲しさや重さもなくなってしまっていただろう
別レールの世界を使う事で他のヒロインに配慮しつつも、新ヒロインと次の物語への伏線を仕掛け
全てを通してみると綺麗に破綻なくもっていけたのはGood
またBADENDも丁寧に作られている
突拍子もなく終わったり、急な展開で締めくくられるBADENDは数多い
ただこのゲームではBADENDもある一つのルートとして考えられるものになっている
このゲームをやって一番に感じてしまった違和感は
「黒髪じゃなく、青髪に近くないか…?」
勿論、購入時はその辺りの事を織り込み済みで購入したものの、主人公がヒロインの黒髪を褒める毎に違和感が
結局一周目終了時でも違和感は拭いきれず黒髪パッチを当てることに
ただ、立ち絵は直ってもCGまでは変更されないので、その違いによる違和感は生じる
黒髪パッチが公式から出るあたり、公式も黒髪に違和感を抱いていたのではないだろうかと疑ってしまう
不満点としては文字ミス、文章と音声のミスなどが結構ある事
特に後半に向かうほどミスが顕著になり、文章と音声が全く違う部分があったりする
物語の結の部分は勢いと力技で乗り切っている部分がある
動物から人に、名前の取捨、銀杏姫の想い、尊の想いなど
絶望から希望への転換、過去に遡るなど怒涛の展開からユーザーに勢いで読み終えさせるべき部分である
ところが、文字ミスや音声の入力ミスがあるとそこで一旦冷静になってしまうのではないだろうか
一旦冷静になってしまうと、色々な疑問が出てしまう
そうなるとユーザーとしても既に最も楽しめる時期を逃してしまっていることになるだろう
そういう点でも特に後半はミスに注意してもらいたかった