好色王になり、萌え萌え英雄を率いて、戦争をしながら世界観光するゲームです。期待を全くしていなかったために意外に面白いゲームパートやキャラクターの魅力がよく楽しめました。ぬるいゲーム性で足りない部分もありますが、単純な分意外にのめりこめます。この足りない感はソフトハウスキャラぽい感じです。ほんわかして殺伐した感じのないシナリオなど好みでした。ブランド第1作であることからすれば高い完成度でした。
私は1周目を約10日90時間(352ターン)ほどで攻略しています。イベントが大量に発生して、それを声優さんの演技を聞いてキャラを楽しみながらプレイしたためにかなり時間がかかりました。また、高難易度のMプレイをしたので、バトルパートで一時間以上戦い続ける長期戦仕掛けたりもしているために余計に時間がかかっています。
正直な話、小魔女復活のために、どんなクソゲー、クソシナリオの地雷だと買おうと思っていましたので、期待というものをまったく持っていませんでした。遅筆の大槍さん絵ですし、キャラクターは無駄に多いので、登場キャラの大半は出ただけで終わるだろうと思っていましたし、エロゲー新規ブランドの戦略ゲームなんて自己満足の駄目ゲーだろうと思っていましたし、金をどぶにすてるくらいの覚悟でした。というか、1作目から戦争ゲームで世界征服なんて、いきなり悪評もらい、ブランド解散したい破滅願望でもあるのかと正気を疑っていました。それだけにキャラクターの魅力やゲームパートが予想外によくて、面白さにはまって嬉しかったです。もっとも、今作を「アジア統一編」「世界統一編」「円卓の騎士編」「対決・古代英雄編」くらいの3、4部作にわけたほうが完成度あがってよかったのではないかと思います。エウシュリーでいえば、「幻燐の姫将軍」から「戦女神VERITA」までをリウイでプレイするような設定ですしね。
声優さんの演技にかなり助けられているテキストですが、それほどひどいというわけでもなく「可」レベルだとは思います。イベントは世界観光みたいなノリで、朝のおまけにやっている観光地紹介みたいな感じです。私はあの手の番組好きなので、個人的には楽しました。自分が旅行行っている気分になるので、楽しました。ただ、この手の話は、パターン自体は同じなので、一気にクリアする人には楽しめないと思います。仕事終わった後に、だらだら気分転換的にまったり楽しむ、という遊び方にむくと思います。もっとも、エッチシーンで特定の性癖あるのは、個人的にちょっと勘弁してほしいなと思いました。あのプレイて不潔なだけで、個人的にはエッチシーン(特に和姦)でいれるのは苦手です。
色々悪くいわれていますが、そんなに悪い出来でもなく、パーツだけを見るなら、エロゲとしての完成度は高いです。もっとも、レベルが高いだけに「ここをこうすれば」みたいな作りこみの甘さが目立つといえば目立つのですが、それを新規ブランドに求めるのは酷です。イベントのタイミングの構成配分がもっと上手にできていれば、ストレスもかかりにくくなり、シナリオも盛り上がったと思います。「ラスボスとの決戦だ!」という時にデートイベントしてキャラクター強化しないといけないというのは、さすがによくなかったと思います。必須強制イベントで一斉強化でよかったような気がします。またそこまで仲良くなって「エロ無し」キャラもあり、そこはキャラクターゲームとしてはやはり不満は出てしまうと思います。シーン登録数など見る限りは十分な量はあるのですけどね。あきらかに作れるものならもっと作りこみたいような「寸前」なので、お金と時間があったらイベント追加できたんだろうとは思うので、そこは残念です。もっとも、60人近いキャラクターとエロに突入するってすごい大変な量だと思います。とりあえず、ゲームパート無しで、イベントだけを追加した普通のADVのFD出して、何作かこなしたあとで、完全版とか出して欲しいです。
アリスソフトから基本システムを借りたみたいなようで、そこやエウシュリーあたりと比べたら甘い出来です。もっとも、ぬるいだけに詰むこともなく、素直に遊べました。「戦略ゲーム」というよりは「RPG」や「カードゲーム」のようなバトルパートです。基本的に能力成長の無いキャラクターに、「アイテム」の特殊能力を付加して、狭い盤面に配置して戦うタイプで、アクエリアンエイジとかのようなイメージです。単純に兵隊数(耐久力)を多くして火力勝負もできますが、アイテムの組み合わせでコンボのようにして、自分の工夫次第で色々楽しめます。ゲームの推奨順にしたがって、一国としか戦わないと単調ですが、複数国と戦ったり、自国より強い国に戦争をふっかけると、人手がまわらなくなり、工夫して遊べます。防衛戦では防御固いキャラ1体で時間かせぎによる引き分け勝利を狙ったりと戦い方を色々楽しめました。できればキャラクターの引継ぎとか、各ステージをキャラ自由にして組み合わせして戦えるフリーバトルモードみたいなものがあればよかったです。
「1周でCGやシーンの回想ができるため周回要素が薄い」というのは人によって評価変わると思います。むしろ、攻略のために自分のプレイを制限されて、攻略サイトみながらプレイしないといけないというのは、プレイ強要されているみたいで私はそれほど好きじゃないです。1周して、2周目以降遊ぶか遊ばないかはユーザーのお好みにまかせるという今作のようなほうが私は好きです。イベントに必要な技能がいるというシステムは「少女魔法学」のものに似ています。できれば、イベント回想がギャラリーに欲しかったです。
音楽もレベルが高く、サントラが欲しくなります。「日輪祝祭」や「草原疾駆」などかっこいいです。主題歌の「FATE RUNNERS(英雄戦姫)」は橋本みゆきさんが歌い、作詞は畑亜貴さんがしています。最初にデモを見た時は、戦記もののような熱さがなく、なんか作風とあっていないかも?と思っていました。しかし、実際のゲームをやってみたら、ほんわかした世界であり、細かい部分すっとばしたなんちゃってファンタジー世界でした。その前向きで明るい作風とあっており、とても似合っています。ラストまでやったらほっこりして好きになりました。
声優さんの演技が全体的にとても魅力的で、ベテラン、名前をよくしらない人も含めて、声があるからこそのキャラ魅力を引き出していました。意外に、歴史偉人の伝説や逸話を使った細かいキャラ造形やイベントになっています。パロディの一種であり、オリジナルの創作能力としては評価できませんが、そのへんの歴史ネタをしっているとニヤリと楽しめるかもしれません。そのあたりはキャラ造形の勝利でしょう。
主人公がもてるのが不思議みたいに感じている人がいますが、この主人公は持てない要素がないです。まず、外見はイケメンで、個人的に、リアルだとオーランド・ブルームみたいなタイプなんだろうとイメージしつつプレイしました。戦闘では剣を前線でふるって戦い、日々の修練もこなすスポーツマン。大国の指導者として、一応の仕事をこなす程度には頭もよい。さらに、破竹の勢いで世界を支配化におく軍事才能をもつ権力者で、金払いもよい。周囲の人間を観察すれば、和気藹々とはべっていることから、性格はよく、男性として人をひきつける魅力にあふれているとわかります。つきあえば普段は紳士で、気配りもできます。危ない場面では身体をはって女の子を守り、それでいてここぞという時には殺し文句を連発できる天然ジゴロとなり、ベッドの上では、アグレッシブに主導権を握って色々なプレイをする肉食系に変わるという・・・まさに「好色王」の名に恥じない完璧さを誇ります。欠点は、そういう体質なのか、身体の一部に汚れがたまりやすいことでしょうか。そこは清潔にしておけ!と思わないでもなかったという・・・まあ、文明レベルも高くないし、遠征しているので、お風呂に入れる機会が少なかったのだろうと好意的に解釈するようにしておけばアリ。
(ギャラリー)
・ミュージックギャラリー35曲
・グラフィックスギャラリー87枠(差分105枚)
・シーンギャラリー49(うち一つはOP。できればEDも回想にいれてほしかった)
ヒミコ6(妄想1)、信長3、弁慶2、晴明2、ランスロット1、ヤマトタケル1、始皇帝2、三蔵1、マルコ1(オナニー)、マルコ&フビライ3P・1、ジャンヌ1、ウラド1、カメハメハ2、ティーチ1、ドレイク1、コロンブス1、ジェロニモ1、モンテズマ1、カパック1、ナポレオン2、ハンニバル1(着替え遭遇のラッキースケベ)、カエサル1、ネロ1、ベートーベン2、アーサー3、べディ1(着替え遭遇)、ノストラダムス1、アレキサンダー1、アレキサンダー&アリストテレス3P・1、イワン1、イワン&ラスプーチン3P・1、アキレス(マッサージ)1、ギルガメッシュ1。