姉と妹の両方のダブル主人公で、それぞれの視点や立場から男性キャラと恋愛をするというゲームです。同一の男性キャラであっても姉妹によって、立場や恋愛の仕方が変わり、違った貌をみせるのはよく、魅力をいっそうひきだしていました。ただし、展開が急であったりして、ややボリューム不足なところがあり、もう少し展開を丁寧に描いて欲しかったです。
初回特典として、小冊子とミニドラマCDがついていました。公式通販で買うとさらに特典があったようです。クリア後にMemoryがひらき、「男性攻略キャラの立ち絵・着替え」「CG鑑賞」「シーン回想」「男性視点回想」「メガネCG鑑賞」「音楽鑑賞」があります。
大体、共通ルートで3時間ほど(2週目以降はスキップで短縮)、各個別ルートで3時間といったところで全体で、30時間くらいは普通にかかると思います。
姉と妹というダブル主人公で、姉は教師で、妹は学生ということで、攻略男性キャラをそれぞれ違う立場から恋愛することで、男性キャラの違った魅力をみせるということができていました。ただし、姉妹でシナリオ比重が同じというわけではなく、かなり無理だったり、急な展開もありました。また、コストがいっそうかかるでしょうが、姉妹キャラはどちらも魅力的でしたし、両方声が欲しかったです。特に、両方声無しのため、姉妹が会話しているシーンで無言で会話が進むというもったいない展開がしばしば起きました。声は両方入れておいて、個別にオン・オフできて、ユーザーがそれを選ぶシステムがよかったです。
攻略難易度はかなり高く、多くの選択肢によるバッドエンドや中途半端ハッピーエンドがあります。ある程度自力でやったら、攻略サイトなどを利用して攻略しないと完全攻略は難しいでしょう。
個人的な主観ですが、全体的に、姉ルートシナリオのほうが地に足がついているというか、丁寧な印象を受けました。このへんはライターさんの年齢的なもので、姉ルートのほうに無意識に力が入りすぎたのだろうかと邪推してしまいました。というのも、妹ルートは、同じ学生相手の恋愛ルートだといいのですが、教師など年上キャラルートだと、「私、先生が好きなの」「僕も好きだよ」みたいな感じで、「好き」という気持ちがあれば、相手に簡単にふりむいてもらえるような甘さを感じました。まあ、非18禁ですし、厳しい恋愛されても商業としてどうかという話になりますしね。アロマリエみたいに「黒い」恋愛されても嫌ですし。
姉ルートは丁寧な印象で、特に教師の生活がリアルに描かれているのが好印象で、ライターさんに教育実習か何かで教壇に立った経験があるように感じました。闇乃ルートの同僚と職場恋愛や利人の学生と教師の禁断の恋愛とかにはかなり萌えるものとなっています。
直接的なHシーンはないものの、セガサターンの頃のように暗転して、事後のシーンなどはあります。そして、男性の綺麗な半裸CGはります。鎖骨や上腕などが綺麗に描かれており、直接的ではないもの色気は十分に感じ取れます。石川類など、もうちょっとで見えそう、という限界ラインまで下腹部を描いています。
キャラの表情による感情表現もわかりやすく、魅力的に描いており、原画家さんの仕事ぶりがうかがえます。
孝明ルート病院で明らかなミスで、百恵(姉)の発言なのに名前が奈々子(妹)というものがありました。
男性視点回想は短く、思ったよりは少ないので、残念でした。ラブネゴみたいにHシーン分くらいの長さはあるのかと期待していないので、ちょっとした1人ごとていどしかなかったのは、期待はずれでした。また、この男性視点回想が、姉と妹の両方で男性キャラを攻略しないとひらかないため、姉キャラで攻略して、このとき男性キャラは何を考えていたんだろうと気になっても、すぐにのぞけないのは残念でした。姉妹セットではなく、姉妹それぞれで男性視点回想は開く仕様にしてほしかったです。
音楽鑑賞は主題歌のカラオケVerも含んで16曲。
メガネCG鑑賞は、CG鑑賞の中から、男性キャラがメガネやサングラスをかけているCGのみを選んで別登録で見ることが出来る形になっています。
男性視点回想
浦島宗二朗・6(姉3、妹3)。御門利人・6(姉3、妹3)。石川 類・6(姉3、妹3)。
闇乃雪也・6(姉3、妹3)李 孝明・2(姉ルートのみ)。ハル・2(妹ルートのみ)
・CG鑑賞
浦島宗二朗・19枠(29枚)、(姉)8枠(11枚)、妹11枠(18枚)。
御門利人・23枠(37枚)、(姉)10枠(20枚)(妹)10枠(13枚)(その他)3枠(4枚)
石川 類・18枠(27枚)、(姉)8枠(12枚)、(妹)10枠(15枚)
闇乃雪也・16枠(30枚)、(姉)7枠(11枚)、(妹)9枠(19枚)
李 孝明・9枠(13枚)(姉枠のみ)
ハル・8枠(17枚)(妹枠のみ)
・シーン回想・
浦島宗二朗・16(妹9、姉7)
(妹)1,ラーメンデート。2,ファイト。3,ファーストキス。4,雨。5,思い出の夜。6,衝撃。7,涙。8,新しい日々。9祈り。
(姉)10水族館。11静かな調べ。12成績発表13命の重さ14灯台15誓いの夜16同居生活。
御門利人・24(妹12、姉12)
(妹)1よう♪。2バイク。3内職。4ボート。5ハプニング。6お弁当。7やっと。8写真が。9鉄拳制裁。10コラ?11買物デート。12やっと。
(姉)13バイクその2。14勉強中。15突然?16今だけ。17過去。18騒動。19陰湿な…。20散発。21ようやく/金。22ようやく/黒。23幸せな日々/金。24幸せな日々/黒。
石川 類・16(姉7、妹9)
(妹)1家庭教師。2キスはどこ?3レストラン。4もう…。5おんぶ。6卒業。7ラブラブ。8すやすや。9最悪。10ホスト。11おどろきの朝。12追憶。13タブー。14謝罪。15桜の頃。16今日まで。
闇乃雪也・17(姉9、妹8)
(妹)1担任の先生。2先生の犬?。3助手席。4ポチと先生。5抱擁。6居眠り。7お迎え。8プロポーズ。
(姉)9教壇。10ワンコ登場。11屋上で。12ドライブ。13オモチャ屋。14見合いの席は。15味見。16指輪。17バスタイム。
李 孝明・9(姉ルートのみ)
1大工?2事故。3苦悩。4想い出。5惹かれる。6彫刻。7眠れない夜。8末路。9二人一緒に。
ハル・8(妹ルートのみ)
1クマさん。2とれた!?。3癒しの力。4空中散歩。5さよならのキス。6猫カフェ。7また会える。8幸福の果て。
個人的つぶやき・攻略順序
闇乃(姉)→リヒト(姉)→闇乃(妹)→リヒト(妹)→浦島(姉)→浦島(妹)→石川(姉)→石川(妹)→ハル(妹)→孝明(姉)。
年齢的なものもあって、姉ルートのほうが感情移入しやすかった。特に、大人な眼鏡キャラはツボなので、真っ先に闇乃先生を攻略にかかりました。同僚との恋愛がいい感じで楽しめました。で、闇乃攻略中に、リヒトが意外に面白いキャラじゃ?と思ったので、そのまま攻略。どちらかというと、プレイボーイ系のキャラは嫌いなのですが、かっこよさそうにみえて、泥臭い努力家というところが意外で、一番この作品中での萌えキャラになりました。その後、闇乃(妹)ルートやったのですが、急展開がいまいち好きになれずませんでした。リヒトや浦島ルートだと青春恋愛という感じで、妹ルートのほうがほのぼのできるのですけどね。あと、姉ルートはバッドエンド扱いで回想に登録されないエンドのほうが悲恋という感じで綺麗でした。類ルートは、まじめだった姉がホストにはまる感じがでていてよかったです(笑)。ただ、姉妹どちらも、類ルートはあっさりしすぎで、真剣に愛しているという形をみせたら、あっさり類が改心してしまうのはどうなのかとは思いました。男性視点のほうでは、類が「姉妹両方とも僕のとりこにしてやる」とか考えているわりに黒い展開がなく、そのあたりは微妙な印象を受けました。ただし、姉妹両方をとりこにするような黒い展開になると「夜王」とか姉妹で1人の男をとりあう「銀色」のようなドロドロ展開になりそうで、非18禁だからこその作品の雰囲気をぶち壊しそうな気がするので、このあたりでおさえておくのが無難という気もしました。
孝明ルートは、それなりでいいのですが、ハルルートはそれまでのリアル世界からSF(少し、不思議)になるので、いい話ではあるのですが、個人的にはないほうがよいなと思いました。