アップテンポで、楽しめる作品。こんなレストランがあったら行ってみたい。
ストーリーの丁寧さ、音楽、グラフィック、いずれも水準に達していて、安心してプレイできると思う。キャラゲーかつ萌えゲー。どのルートも涙を流すほど感動するものでは無かったが、展開が上手く中身も充実しており、全体的に明るい雰囲気で、気持ちよくプレイすることができる作品。
何といってもルゥリィが可愛い。魔法をうまく絡めて本当にネコキャラにしてしまうところがすごい。ネコみたいに冒頭は興味無さげな態度をとっておいて、ルートに入るとすり寄ってきたり発情してニャーニャー言うとか反則でしょう。萌え狂った。ルゥリィルート後半は、シナリオ展開が上手かったと思う。「捨て猫」のバックグラウンドや名前の由来が効果的に使われており、前半部分の行動でなるほどと思わされることも多々。エンディングのまとめ方も個人的には気に入っている。
マリーも初々しくて良かった。まぁ、そこからあそこまでのエロ娘に変化するとは思わなんだけれど。個別ルートではきちんとドイツから来たという設定が生きていたし、冒頭は「うっとうしい」以外の感慨を何も抱かなかったクラウディアもしっかり存在感を発揮できていた。欲を言うなら変身ムービーはもっと色々なところを写していただけると（略
ゆう姉のストーリーは王道をいくものだったが、子供のころからの葛藤を解決しつつステップアップしていく様子が気持ち良かった。
かりんについては評価が分かれるのではないかと。私は、あまりの精神年齢の低さに若干イライラしてしまった。また、かりんルートでくっついた原因が安直な魔法だったことや、その後のくっつきかたにもちょっとモヤモヤが残ってしまった。ただ、安易に解決せず、きちんとかりんが葛藤して魔法を解くことを選んで、その過程でかりんが成長した、という堅実なストーリー運びをしてくれたのは良かった。
若干システム面に不満があったものの、他は全て水準以上の評価。お店を舞台にした作品は結構あるが、毎日の営業をきちんと描きつつ、少しずつヒロインとの物語が進んでいくというバランスが優れていた。