ErogameScape -エロゲー批評空間-

xezldwr24さんの淫獣の檻 女子高生廃工場監禁レイプの長文感想

ユーザー
xezldwr24
ゲーム
淫獣の檻 女子高生廃工場監禁レイプ
ブランド
私立さくらんぼ乳学校
得点
67
参照数
3785

一言コメント

おっぱい描写が多くなった点が良かったけれど、苦手な人もいるのではないか、というシーンもあった。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

 方向性としては、「私立さくらんぼ乳学校」の前作品『女子高生と和室』と同様、「おっぱい好きのための抜きゲー」を踏襲しているが、後述のように、より胸にこだわった作品になっていると感じた。
 15個あるシーンを選択して読んでいくという形式は、前作から踏襲されている。物語はつながっているので、左から順に読んでいくことが望ましい。私のプレイ時間は約2時間。

 「抜きゲー」において重要な、システム面が非常に快適になったことを歓迎したい。字幕を表示するかどうかをキャラクターごとに決められるほか、ボイスの有無も各別に選択できるため、読んでいくうえで個々のユーザーが不自然に思う部分はカットすることができる。また、「緊縛」「バイブ」「衣擦」などの音声の有無も好みに応じて設定でき、演出速度についてもかなり細かく設定できるので、親切設計であると感じた。

 内容は今回も完全に抜きゲーで、ストーリーは薄く、ひたすら陵辱が続く。前の作品でも感じていたのだが、レイプゲーはちょっとだけでもキャラクターの日常生活や、陵辱される前の様子を描いておくことによって、より背徳性が高まるような気がする。それが無いのが勿体ないな、と思った。
 本作は、前作より構成が良くなり、よりおっぱいへのこだわりが感じられた。ブラジャーを後ろから揉むシーンに始まり、胸を前から揉んだり舐めたりするシーン、バイブやクリップなどで乳首を責めたりつまんだりするシーンなど、陵辱中でおっぱいそのものに関わる場面が増えた。また、ほぼヒロインの独白で構成されていた前作とは異なり、男の側の「言葉責め」も多用されており、巨乳コンプレックスを刺激するような場面もあった点がより「おっぱい好き」向けになったといえるだろう。さらに、吊り下げプレイで胸がプルプルと揺れるところは、非常にエロくて良かった。目隠しをしてプレイし、その後目隠しを取って自分の状況を知らしめるというシチュエーションも、王道とはいえ効果的に演出されていたと思う。
 ただ、最後のシーンで、犯す側が血射精をし、ヒロインが血まみれになるという描写がある。意図をもってそのように制作されたのだということは理解できるが、そのCGにはスプラッターな印象を強く抱いてしまい、正直なところ驚いて引いてしまった。公式サイトには、発売日前に血射精があることが分かる記載がきちんとあったため、完全な不意打ちではない。しかし、それを読んでいた私もびっくりしたし、知らずに買う人もいると思う。無論、好みの問題であり、「そのシーンが好きだ」という方の気持ちを否定するつもりは毛頭ない。ただ、「おかずADV」と銘打った作品の、しかも最後の場面でそのようなシーンをいきなり入れることにより、ユーザーが作品コンセプトとの「ずれ」を感じてしまうのでは、との想いが拭い去れなかった。そのため、当該部分については減点事由とした。

 グラフィックは全体を通して滑らかで、十分な水準に達していると感じた。ただ、今回も用いられた断面描写については、好みが分かれるだろう。また、姉妹ブランドの「私立さくらんぼ小学校」も含め、近時は特にヒロインのアヘ顔・白目描写が一定数使われるようになったが、これも同様であろう。私はそれほどでもないが、これらが決定的に苦手で、それだけで敬遠してしまう友人もいる。場合によってはHシーンそのものに感情移入できなくなったり、購入をためらう方がでてきたりすることもありうると思うので、そこへの配慮があるとより「痒いところに手が届く」ゲームになるのかな、と思った。

 上記の通り、『女子高生と和室』から良くなった点も多々感じられた。ただ、物語があまりない状況で「巨乳」「おかずソフト」「陵辱系」に括られたソフトを出し続けると、マンネリ化するおそれもあるだろう。次の作品ではどのような変化をつけてくるのか、注目したい。