新しいオーガストを見せて貰いました
地震の影響で発売が延期された曰く付きの本作ですが、
無事にまたオーガストの歴史に１ページが加わったことを喜びたいと思います。
ひとまず要素ごとに簡易レビュー。
◆グラフィック
今回特に背景美術が凄かった。
世界観作りに大いに貢献していたと思います。空気感がやばい。
もうべっかんこうですら遅れを取ってる印象でした。
実際、横顔・呷り・俯瞰が不安定ですし、人体デッサンも狂いがちなので
超一流とは言えないかも知れません。最近わかってきてしまいました。悲しいことに。
でも立ちグラは業界随一の安定度があるし、服飾も丁寧、男性キャラも頑張っており、
自分も含め普通に絵買いする人もいるであろうレベルなのは変わりません。
◆サウンド
もう完全に安定飛行に入ってますね。
ＯＰ曲を始め、上の中クラスを確実に作ってくる。ムービーも良かったです。
声優陣も豪華でキャストミスも無かった。しかも新人まで発掘する始末ｗ
萌えエロも安心のオーガストでした。ただ作品の性格上いつもよりやや控えめだったかなと。
サブヒロインにもエロありが多かったので、そういう意味では過去最高だったと思います。
◆シナリオ
今までと比べてかなり冒険してましたね。
途中まではフィーバーしてたんですが、最後が失速気味だったのが残念。
ほんと本作のマイナス要素はそこに尽きる。最後さえ何とかなってれば……。
ただ、普通の萌えエロやっても夜明けなの麻衣とか超えるのはなかなか難しいだろうし
悲壮な世界観で補正を狙ったのは悪くはない試みだったと思います。
挑戦を続けるオーガストの姿勢は評価したいです。
ここからはルートごとの感想をダラダラと。
分岐は車輪に近い構造でしょうか。自分がやった中ではですが。
序章を除く共通パートのほとんどが個別を兼ねてる感じで、
章の終盤に、次章に進むかそのヒロインと結ばれてエンディングを迎えるかの重要な選択肢が提示されます。
章ごとにスポットが当たるヒロインに感情移入してひとまずＥＮＤ、
そのあと選択肢選びなおして物語の核心に迫っていく…という攻略法でないとすっきりしないので、
個人的には半ば攻略順が固定されてるような印象を受けました。
フィオネ→エリス→イレーヌ→リシア→ティアの順ですね。
終わってみればやはりそれが最善だったと思いました。
便宜上それぞれ１章～５章と呼ぶことにします。
１章は話自体は普通レベルでした。
エリスから攻略しようと思ってたんですが、１章があまりにもずっとフィオネのターンだったのと
とりあえずエロ見たかったので上記の通りの順でクリアしていくことに。
なんかエロゲ業界では新人らしいですが、喘ぎは結構良かった。誰なのか気になる。
俺ＴＵＥＥＥ系の主人公はあまり好きではないのですが、
自分が主人公のスペック・状況になったらどんな行動をとるか、どんな受け答えをするか
その予想と、ゲームでの展開が一致していたのでほとんど問題ありませんでした。
このあたりは流石のオーガスト。
新要素の主人公ボイスも、違和感なかったし今後も入れて良いかと。
聞きたくなければＯＦＦにすればいいんだし。
２章は間延びした印象。去っていくエリスをカイムが追いかけない、
ジークがなかなか作戦を明かしてくれないでややストレスが溜まりました。
エリスのキャラクターが気に入らない人にはけっこう辛い章かも知れません。
自分は発売前からビジュアルがお気に入りでしたし、
ああいう危うい感じのヒロインは初めてで新鮮だったので、そこまででも無かったですが。
３章からは舞台が上層に移り、ワクワク感があって良い雰囲気。
聖女がただの身代わりと判明するシーンは、予想の範疇だったとはいえ
ＢＧＭを初めとした演出がとてもよく、背筋が凍りつきました。
今思うと伏線回収はあそこがピークだったか…。
イレーヌは少し電波が入ってましたが、負けず嫌いなところに萌えられたので良し。
同キャストである夜明けなシンシアの影がチラつくかと危惧していたんですが、特にそんなことは無く一安心。
エロは「あの聖女を」という背徳感を期待していたのですが、破門された後だったので目論見が外れましたｗ
４章、カイムさんもすっかり出世して王女と普通に談笑するほどにｗ
謎が解き明かされていき、シナリオの盛り上がりにはオーガストの新境地を見ました。
戴冠のシーンは本作で最も感動したところです。
リシアは可愛かったですが、エロボイスは他キャラと比べると少々物足りないか。普通レベルではあります。
でも王女とＨってのはやはりいいですね。オーガストの面目躍如といったところ。
ラストはいよいよユースティアの５章、嫌が応にも期待が高まります。
が、カイムがヘタレたああああ！最後の最後でやってしまいましたね。
世界を敵に回してもティアを守る、その結論に至るまでが遅すぎた。
都市が落ちてしまったら元も子も無いってのは分かりますが、物語の主人公なら……ねえ？
結末は超王道バッド、ここもいつものオーガストからすれば大冒険してます。
それ自体は悪くないと思いますが、過程が悪かったので叩かれても文句は言えませんなこれは。
ティア自体は可愛くて普通に萌えられました。エロも良かったです。
本編で１回、おまけシナリオで３回という偏った配分でしたが、まあ仕方ありませんね。
そう、今回はおまけＨが非常に充実してます。これは正しい選択かと。
無理に本編に入れてテンポ損なうのも良くないし、エロが少ないのも困りますからね。
並のメーカーならファンディスクに回すので精一杯なこの要素を
お値段据え置きで盛り込んでくれるというのは賞賛すべきだと思います。
穢翼のユースティア、惜しい出来でしたが良かった所も沢山ありますし、
まだまだオーガストには期待していこうと思います。
おまけ…やって欲しかったことリスト
・福音ルキウスvsカイム
せっかく便利なドーピングアイテム作ったんだからラスボス戦で使って欲しかった
自分を犠牲にしても都市は落とさせないって気概も感じられて良かったと思うんだけど
・ガウvsカイム
タイマンでの決着が見たかった カイムさん負けそうですがｗ
・ジークと共闘
二人で無双するシーンがあっても良かったんじゃないかなーと
・ティア生存ルート
記憶失うなり対価さえ払えば、死ななくても納得して貰えたのでは
もしくは駆け落ちとかしてカイムが精一杯抵抗してから犠牲になって欲しかった
・前向きなエピローグ
楽園幻想のエロ補完は歓迎ですが、精神的にキツいので…
あれを夢オチじゃなくてパラレルにするとか
・娼婦三人娘と４Ｐ
あると思ったんですけどねｗ１人１エロ入れた上で
・聖女の衣装でＨ
今回挿入前に全部脱がすの多いですよね まあ脱ぎかけ衣装は描くのすごい大変ですが
まだ追加予定。
こうしてみるとやはりティア√での心残りが多いですね。うーん惜しい。