力の入った作品だと感じてはいたが
エロゲを始めてからずっと角砂糖の作品が好きだが、
やっぱりシナリオにはもうちょっと力を入れてほしいなって
シナリオ:18/30
CG&BG:27/30
音楽:19/20
システム:15/20
日常の掛け合いに笑い要素が少ない気がしていたが個人的にはあんまり気にしていない。
序盤~中盤のミステリ感はいい。でも謎が明らかになるのが早すぎたので台無し。
個別ルートはこころちゃん以外全員アウト。
小々路√:
可愛い妹。僕もほしい。
トゥルーエンドのようなルート。自分と連理との関係は天球儀によって作られたものだが、それでも連理のことを兄として、大切な家族として好きでいる。その上、連理を一人の異性として愛している。
まず、テンポはいい。キャラが一番天球儀に関わるのが原因なのか、いちゃらぶな描写はあるもののテーマの天球儀の秘密から離れることは殆どない。残念だったのは世界観自体。天球儀に触ったらすべてを思い出してしまうからミステリ感は全滅。どの√でも愛良が天球儀に触って倒れたことを天球儀に触っちゃいけない理由としていたが、結局みんななんの遠慮もなく触ってしまった。それが危険だと思っていたじゃない?
思い出の中、連理と街を歩き回った時の会話、優しい雰囲気たが胸が苦しくなってきた。涙も出てきて…
「母親を呼ぶとしても、2人で住むには少し広すぎないか?」
「何を言ってるんですか、お兄ちゃん。お母さんと私とお兄ちゃんの3人ですよ」
というところは非常にやばかった。
家族を失って、自分のせいで母親を苦しませて、独りぼっちになってしまった一人の女の子の、小さな願い。
涙ゲーの資格はすごく持ってるのに、母親との描写がもっと濃く描ければ90点つけるかもしれない。
最後は都合主義のハッピーエンドだけど(笑)
遥さん√:
天球儀のことをずっと調べているから世界観の秘密についても一応描写されたがテンポが悪い。
いきなり連理と付き合って、告白のシーンは「はあ?」って思った。
哲学的な台詞がある。おもしろい。
しかしどうしてその猫は「距離」というものにそこまで拘っているのか。理由がわからない。猫と数学家との感情描写が少なすぎて残念。
美紀√:
友達から恋人。二人の関係についての描写は楽しめた。
まあでもテンポも悪い。天球儀のことがまだ解決してないのに二人が恋人になってから全く天球儀が存在していないようにいちゃらぶな日々を送るのはどうすんだよ。物語のテーマから離れた気がしてて違和感が拭いきれない。
それにライターが伝えたかったものはよくわからない。結局、美紀とみのりとの二人だけの問題で、別に主人公がいなくてもかまわないじゃない。
でもキャラ自身は魅力的で素晴らしい。
愛良√:
壊滅的なレベル。ミステリ感皆無。親友との百合エンド。主人公が寝取られたのかよ
照れた愛良は可愛いけど。
明らかになってない謎もいくつかある。
鍵屋さんはいったい誰?
中はどうして鍵屋のことを嫌がっている?
また、シナリオでははっきり書かれてないが、平行世界という設定を入れたのではないかと。
音楽は角砂糖最高レベルだと個人的に思う。
優しい雰囲気なのでピアノやストリングスが使われる曲がたくさん。生演奏じゃないという点は惜しい。
日常BGMの「無色方程式」の旋律が面白い。
優しいシーンで流れていた「黄金の円光」は鳥肌が立つほど神。100点をつけたいぐらい。
一度しか使われていないけど「春風の回顧録」の明るい感じも好き。
デートシーンBGM「恋愛標準時」も活発なリズムでいい感じ。