エロゲにすべきではなかった
……というのも、『恋ではなく』というタイトルを地で行ってるグランド√の存在。
Hシーンがない総纏め√というのは、エロゲとしては斬新すぎてむしろ外れ気味。
一人のヒロインと、そう深いわけでもない過去話を掘り下げて、3つ4つの√を作り出すライターの技量には関心しました。
あれだけの登場人物がいながらも誰一人として薄いキャラが存在しないというのも凄い。
作画・音楽・システム共に申し分なし、少し先の読めてしまうシナリオを欠点としても、傑作と呼ぶに相応しい作品ではないでしょうか。
以下、小さな不満点。
・主人公とヒロインに因縁があるのは分かるが、両者ともウジウジしすぎ。
一般に「鈍感」「ウザい」と表現されてしまうような主役級が、だらだらと話を引き延ばしてるのは演出上仕方ないとはいえやや不快だった。
・群像劇にするのはいいが、サブキャラにスポットライト当てすぎて、照明がメインに向くころには直前に何が起きていたのか忘れてしまうことがしばしば。