田中ロミオ「家族計画」で感動した人は、これも手にとって欲しい。「家族計画」の別のアプローチであり、裏側でもあるような作品。
決して思い通りにはいかない、面倒で重いものをそれぞれが抱えながら、
「家族」を成していく、ということの切なさ、悲しみを、
淡々と綴った小品。
ピアノソロがいい雰囲気を醸し出しています。
いい作品ですが、ただ、欠点もある。
すごく個人的な感想であることを断ってから書きますが、
カレンダー表示の横に記載される、「詩」のようなもの。
あれは、ぎりぎり、雰囲気だけのなんちゃってポエムと紙一重です。
あと回想シーンでの子供目線のモノローグに、
現在の大人目線が入ってしまっています。
結構、違和感を感じました。
こういう違和感が積み重なると、子供時代のエピソードが「本当らしく」響いて来なくなります。
とは言え、
テーマ・雰囲気・音楽など、結構お気に入りの作品です。