田舎スローライフを体現した起伏がほとんどないゲーム。それを楽しめるかどうかでゲーム評価が大きく変わってくると思う。ネタバレ薄めで書いてます。
長所
田舎スローライフを満喫できる。これを長所と捉えるか短所と捉えるかでこのゲームの評価が変わってくるであろうと思う、だって悪く言えば中だるみなのだから
しかし他のゲームの中だるみと違って些細な田舎あるあるを展開しているだけだから真剣に読まなくてもいいし、それでも内容的には面白かったからハマる人にはハマる内容だと思う。田舎の生活を多少なりとも知っている人にとっては共感できるポイントが所々あるかと
ここの会社のゲームは総じてビジュアル面において高い技術を持っているが、新ブランドであるこのゲームも例外なくビジュアル面での綺麗さを存分に発揮していた。背景とキャラのグラフィックはいつも通り、あと料理がマジで美味そう。鹿肉入りレタスチャーハン俺も食べたい
各キャラの√の話になるが、椋香√が一番良い出来だったかと、エピローグは優しい世界すぎてお腹いっぱいになる程の満足感を得た。それ以外の√も綺麗に纏まっててシナリオについても概ね満足した。しっかしデカいシリアスもなく余すことなく(人によってはしつこいまでに)田舎スローライフを延々と続けてるだけなのにここまでハマれるとは、最近のシナリオライターは凄いな、まだエロゲ歴5年だけど
短所
導入部、言い換えれば初年度の柚が見ていてイライラする。不器用というより常識を逸脱した不器用っぷりで不快でしかなかった。例えば新聞配達初日の朝、料理をほったらかして軒先の掃除をして案の定煙をあげた時にはバカだろとしか思わなかった。料理が不得意な時に火から目を離すとか一番やってはいけないことなのに何してんだと。他にもメモ魔なのは分かるがメモを取るのが下手くそな場面が続いたり、とにかく柚の欠点描写が保護欲駈られるどころかイライラにしかならないことが自分にとって最大の短所であった。まぁ1年後は見てられるくらいには成長した訳だが、いかんせんスタートラインがマイナスの位置すぎた
また、次の選択肢までのスキップが無いことはいつものことではあるが、今作では選択肢の間隔がうまいこと一定おきにあるので確かにダルくは感じる
主人公自体この会社では特異な性格をしており賛否両論な感じであるが、自分は不快に思わなかった。でも柚√の告白前の一悶着はちょっと長かったかなぁ
まとめ
とても纏まりの良い田舎ゲーという印象でした。楽しめるかは共感できるかどうかというポイントもあると思うので、「田舎で料理」というテーマに興味がある場合はオススメします。