催眠を使った学園支配ゲーと思いきや、ハードなSMや拷問、そして転生といったSF的要素をメインに扱った作品で、なかなか興味深いシナリオ。
プレイする前は、催眠による学園支配ゲームと思っていたのですが、実際はかなり違う内容。
勿論、催眠は使いますが、あくまで目的を達成する為の手段に過ぎず、
催眠による特殊プレイを期待するとガッカリするかも知れません。
ですが、前世で自分を殺した時子の生まれ変わりを探すという目的や、
天草四郎などを絡めたシナリオはなかなか読み応えがあり、面白かったです。
催眠もメイン要素とは言えないまでも、シナリオの中に上手く組み込んでいると思いますし。
残念なのは、前世を意識するあまり、現世でのヒロインの魅力がイマイチ伝わって来なかった事。
結局は「前世が◯◯だから…」という展開に落ち着いてしまうのがちょっと物足りませんでした。
前世の記憶が蘇ってくると、現世での属性なんて関係なくなっちゃいますし。
更に、序盤からあれだけ執着した時子が最後には存在感を失ってしまうのも残念。
結局、本当は時子が主人公をどのように思っていたのか明らかにされませんし、
ヒロインという立場でも、最後の最後に登場した奏に全て持っていかれた感があります。
シナリオ全体としてはキレイに纏まっているだけに、細かな伏線回収がなされなかった
というのが、個人的に最終的な評価が少し下がった要因です。
また、このブランドはほぼ常になのですが、フルコンプはかなり大変です。
ですが、最後までプレイしないと本当の意味で主人公が救われる展開を見る事が
出来ませんので、プレイするのならフルコンプする事をオススメします。
チャートがあるので、特別難しいという程ではない、というのが救いですね。
特にBADEND30種を見なければいけないのは、結構キツかったです。
ちなみに主人公は詰めが甘いので、計20回近く死にます。
Hシーンはハード。多人数による陵辱は勿論のこと、スカ要素に始まり、
鞭を使ったスパンキングや縄での拘束や吊し、三角木馬などのSM的なもの、
そして、電撃鞭や焼きごて、果ては水責めなどの拷問的なシチュが多くあります。
上記に耐性が無い方はプレイしててかなりキツイと思われます。
特に、縛りに関しては、全シーンの半分以上jは使われているのではないのでしょうか。
催眠は、それらのプレイの痛みを軽減したり、マゾ属性を植え付けるのに利用したりする位で、
シナリオ的にはともかく、Hシーン的には殆ど活用されません。
それと、キリスト教への反感が重要な要素を占める作品ということもあり、
十字架を模したバイブがよく登場したり、キリスト像に小便を掛けたり、
キリスト教徒の人が見たら激怒しそうなシチュが多くあります。
絵は2006年発売ということで、顔のイメージは少々古めです。
ですが、服の皺など細かく描かれており、全体的には十分キレイだと思います。
ただ、服を脱いだ時は、質感が作り物っぽく見えるのが残念。
ハードな責めが多いだけに、肉感的な方が映えるような気がしますね。
フルコンプは大変ですが、ハードなプレイが好きで、キリスト教を貶める内容に抵抗がなければ、
それなりに楽しめる作品であると思います。