少々自由度が低く、環境面は古いですが、イベントの多さとシンプルなシステムが楽しい。個人的には主人公が好きです。
ALICEさんお得意のやり込み度の高いSLG。
非常にシンプルなシステムですが、それゆえテンポよく進める事ができます。
ランスシリーズのようなファンタジーではなく、戦後日本(一応架空)がテーマというのも良かったです。
私が初めてプレイしたエロゲだったのですが、久しぶりにプレイしてみても十分面白かったです。
とにかくイベントが多い。どうやっても全てのイベントを見るには数週のプレイが必要で、
CG埋めまでしようと思ったら更に数週が必要になります。これはやり込みとしてはいい点。
ただ、このように周回プレイ前提の割には、全体的な自由度は低めです。
簡単に言うと、どのルートでも攻めこむ順番がほぼ固定で、結果仲間にする順番もほぼ固定。
折角気に入ったキャラがいても、早めに仲間にして育てる、といった事が出来ないのは、周回前提のSLGではキツイ。
シナリオの展開も、ルートやヒロインの選択で終盤は多少変化しますが、そこまではほぼ同じです。
なので、終盤に行くまでは何度も同じ仲間で同じ展開をプレイしなければならず、ちょっと飽きがきます。
1、2周目はそんなこと関係なく楽しめますので、多く周回する気がなければ問題ありません。
また、難易度は低めだと思います。特に、戦闘が楽です。
固有キャラはともかく敵の汎用キャラがかなり弱いので、戦闘システムに慣れてしまえば、ほぼ苦戦は無いと思います。
他にも、スキルを使うのは味方のみ、相討ちの場合は味方の勝利など、かなりプレイヤー有利の作りです。
ただ、敵キャラを捕獲する為にHPを1桁にしなければならないのは、慣れない内は難しいかも知れません。
個人的には主人公がお気に入り。
同メーカーのランスは、そういう性格だというのが分かっていても、子供っぽさが痛い部分があるのですが、
悪司は冷静な判断や計算が出来るという一面や、色々受け入れる度量もあり、好感が持てます。
更に、悪である自分を客観的に見ることが出来ているので、悪者にされようが芯が揺るがないのは良いですね。
10年以上も前のゲームですので、環境面はかなり古いです。
セーブ数がちょっと少なかったり、スキップで一部エフェクトを飛ばせなかったりと幾つかありますが、
1番はバックログが無い事でしょうか。読み飛ばしてしまったら最後です。
マウスの右クリックがスキップになっているので、押し間違えて読み飛ばしてしまった時は愕然としました。
また、CDが無いとプレイは出来るものの音楽が鳴らないのも厳しいですね。
絵は数人の原画家の方が参加しています。それはいいのですが、絵柄の違いというよりは
塗りの違いが気になります。完璧に塗りの違うキャラが同じ画面にいるのはかなり違和感があります。
わかめ組と市議会、那古教はいいのですが、ウイミィ軍とPMは悪司と並ぶと明らかにおかしいです。
それと、奉仕青年団や海賊の天界海音辺りは腰が細すぎて身体のバランスがあまり良くないです。
Hシーンは、キャラは多いものの、声無しなのと尺が短めな感じで実用的とは言い難いと思います。
ただ、個人的には独善的なだけのランスに比べると「女を感じさせる」というのが基本になっているのが良いです。
また、調教の館の存在のお陰で、1対1のSEXだけでなく色々なシチュがあるのも良いと思います。
少し古いゲームなので、システム的な面に古さを感じたり、細かいところでは粗さも目につきますが、
ランスのように続き物ではなく、単品でシナリオも楽しめますので、とりあえずALICEのゲームを
１本やってみたい、という方にはオススメです。