エロ的には実用的なタイプでは無いが、シナリオ・心理描写がしっかりしており、読ませる作品。塗りが秀逸。
戦国時代の尾張が舞台のふたなりレズもの。
尾張が舞台ですが、温厚で好かれるタイプの信長と清濁併せ呑むタイプで孤高の市(朔姫)と
2人の実際のイメージとは逆な感じです。しかし、全体的な流れは殆ど史実に近いイメージで進みます。
勿論、知らなくても楽しめると思いますが、軽くこの辺りの歴史を知っている方が流れは掴みやすいと思います。
同人作品という事ですが、シナリオや心理描写がしっかりしていて、読み物として非常に面白いです。
2部作の前編ということで、終わりが少々中途半端な感は否めませんが、とても結末が気になり、
後編部分をプレイしたい気持ちにさせてくれます。
しかし、全てのEDを観るのが少々面倒でした。しかもEDが6つあるのにEDリストが無いため、
管理が難しい面があります。プレイするには攻略サイトを参考にした方が良いかも知れません。
ふたなりレズと書きましたが、余り実用的な感じではありません。
レズで陵辱要素が入る場合は、肉体的よりも精神的な責め苦やが入ることが多いのですが、
今作品もそちらのイメージです。わざと嫉妬心を煽ってみたり、まず最初に精神的な陵辱を考えます。
恐らく、男と女に比べて、女と女(ふたなりでも)だと絵的にはどうしてもキレイになってしまうので、
陵辱を表現するには精神的な責めが妥当になるのではないかと勝手に推測しています。
あとは肉体的快楽の男と精神的快楽の女、という考え方の違いもあるでしょうが…。
そうすると、読み物としては面白いのですが、エロさは余り感じません。
ふたなりである朔姫が完全に責め側であるのも一要因だとは思いますが、それはシナリオ上仕方ないでしょう。
絵は特に特徴的という訳ではないと思うのですが、塗りが秀逸で、世界観に非常に合っています。
全体的に淡い感じで、儚げな感じが上手く表現できていると思います。
値段を考えれば十分楽しめる作品だとは思いますが、単純なフタナリでのエロを期待する方は
肩透かしを食らうかも知れません。そこを考慮の上でプレイする必要はあると思いますが、オススメの作品です。