勢いのある下ネタが面白いこともあるが、全体のストーリーは退屈
戦闘シーン、特にクライマックスのシーンのギャグはあまりのバカバカしさが面白かったけど（乳首ローターで逆転するやつ、全身を勃起させるやつなど）、普通の登下校は似たような展開が多くて途中で飽きてしまった。
全体のストーリーは、謎の少女「文乃」をめぐる争いだけれども、その部分があまり面白いと感じられなかった。TRUEルートで開かされる文乃の真実もその程度かと拍子抜けするレベルであり、意外性はなく結局全体を通して楽しくプレイできたかというとそうでもない。
ドスケベ条例をある種のディストピアものっぽく描こうと、『マイノリティの否定と功利主義的搾取』のようなワードを出してみたりしているがそこら辺の掘り下げも（やっても面白くなるかは謎だし）満足いくほどしっかりとはできていなかった印象。問答で勢いがあって面白いみたいな部分はあったかもしれないが。
下ネタのレパートリーの豊富さには敬服するが、そこまで下ネタが好きではないのでしばらく読んだら飽きてしまった。分量が半分ぐらいだったらもう少し読後感が良かったかもしれない。
ひとついうならこのゲームは割とSNS映えするゲームであり、現にうまくYouTubeやTwitterなどを活用して知名度を徐々に広げていったところにマーケティング的な上手さはあるように思える。下ネタの活用もエロゲーらしさがあると言えて、商業的な観点からは面白いのかもしれない。
UIが無駄に洗練されていたりチャプターのタイトルがいちいち凝っているところなど、作りこまれているゲームでもあると思う。