BALDR シリーズ最終作らしく、前作からの設定を色々と盛り込んだ一作。不安視されていたゲームパートはまあソシャゲだと思えば楽しめなくもない。
一番の不安要素のゲームパートは意外と楽しかったという印象。アクションゲームが下手すぎる自分にとってはあまり凝った要素のない本作はプレイしやすかった。全体的にボス戦がゴリ押しで勝つ感じになっていたが…
肝心のストーリーだが、やはりゼロ同様消化不良感を感じた。
エリスのいる世界は有機AIに見放されたことで滅び、全人類がBALDR Jに格納された世界。
人のクオリアを保つために平行世界から刺激を得ようとするのがBALDR Jに組み込まれたエリスである。
平行世界を手当たり次第に破壊するVERTEXの正体はこの刺激を得る過程の一環。
そしてその平行世界のエリスによってエリスが破壊されてしまったのがこのゲームの世界というところか?
この世界においてもリアルは滅びているがダスクがエリスの父親代わりとなっていた。
そしてこの世界で生まれた知性体不二がBALDR Jを破壊し、平行世界へと量子転送を行って現実への帰還を果たしたというのが本作?様々な平行世界が入り混じるのでいまいち理解できなかった。
用語をゴテ盛にして消化不良気味というのがゼロからのライターの癖というところがありそう。
散々思わせぶりな書き方をした、VERTEX ORDERとも戦えないのはガッカリ。
また用語解説だが、普通にUIとして読みにくいため頭に入ってきにくい。これをちゃんと読まないと終盤の展開も謎のはずだが。。。雰囲気だけでなくもう少し考えて作ってほしかった。
設定だけ取り出してみるとなかなか味がある気もするが如何せん消化不良という印象だった。とくに同じような展開が繰り返される各管理体のストーリーは恐ろしく単調。あと不二のやたらと変態な性格や管理体といちいち性交したりする展開もノイズに感じてしまい微妙だった。
色々と書いたが最大の欠点として挙げられるのは、ソシャゲー形式にしたことによる没入感の減少というのがある気がする。SKYなどはセットアップこそあれど、BGMがれんぞくしたりすることで、世界に自分自身もダイブしているかのような一体感を感じさせていた気がする。それに対して、今回はADVパートとACTパートがはっきりと分かれすぎていたように思える。