駄作好きからすると物足りない作品。
蛇足√までクリアすると、気になっていた個別の展開が段取り的だったり、荒唐無稽な設定の理由も判明するのでスッキリする。
徐々に謎が判明していく流れは良かったと思う。まずデスゲームものだと思いきや違う。他にも主人公の名前を設定する意味と灰樹由貴がミスリードで只のハンドルネーム。
更に本名だと思いきや、芸名だったというどんでん返しは予想外で面白かった。CVを専用名義で隠していた点も芸が細かい。
また、性愛からの自殺という流れの中で、性と死を上手くシナリオに落とし込んでいたと思う。
しかし、個別√が作中の大半を占める訳で、とにかく道中がしんどかった印象。
映画だったという都合上仕方ないが、展開が段取り的で退屈。序盤に関しては、基本的に話の流れが同じなのでダルかった。皇√は他と違い脱出という要素があるが、その間に全員分のエロシーンを2週に渡って回収するので、非常にテンポが悪い。
エログロも「駄作」をプレイしている身からすると物足りなくパンチに欠ける。話は作りこんでいるが、その分勢いがなくなった印象。今作のグロ要素はプロローグがピークだと思った。
イラストは癖があるもののクオリティが高く作品に合っていたと思う。シナリオもラストシーンの演説はインパクト絶大で忘れられない。
しかし「駄作」好きからすると期待し過ぎたせいもあり、色々と物足りなかった。タイトル通り「駄作」の「蛇足」になってしまった感は否めない。