とにかくイラストが素晴らしい。シナリオは前2作にあったバカノリが減退し、少し真面目になる。やや中途半端になった印象。
今作はいじめられっ子の復讐というテーマで、前主人公たちと比べて比較的共感しやすい点はよかった。女キャラも被りがないので、マンネリ感なく楽しめる。
ただし主人公が理解しやすく、ナイーブなキャラになった弊害か、バカノリは減退し勢いがなくなった。スケールが小さくなった分、レイプという行為の虚しさといったシリアス要素がより強調されている印象。個人的にシリーズの強みが抑えられ、悪い意味で普通になった思う。
未来との出会いで自身の行為を見つめ直す展開はシンプルだが、このシリーズでそれをやられても…話としては凡庸。ヤクザ絡みの話も無理矢理で、水原も折角登場したと思いきや雑に処理される。半端なシリアス要素は不要に感じた。
しかし、バカノリが完全になくなった訳ではない。
・全裸のキャットファイトによって、新たな性癖に目覚める主人公
・アリスをモチーフにした「狂ったお茶会」
・滑り台を活用した挿入
・パンツ売りの少女
・今作一派手な「乱れ朱雀」
といった常人には思いつかないアイデアで楽しませてくれる。他にも白い舞子から黒ギャルへの変化や、清楚っぽい未来の背中にガチな刺青があったりと、ギャップ萌えの要素も良い。
そしてなんと言ってもイラストが素晴らしい。過去作も十分良かったのに、更に画力が向上している。立ち絵やCGを見ているだけでも楽しめる。
ただし、言語ネタは前作の英語と方言に比べると微妙。理解しやすい花魁詞とギャル語では弱く、物足りなさを感じた。
多少不満点はあるものの、今作も十二分に満足のいく内容だった。次回作はどのようなレイプが待っているのか、楽しみでしょうがない。