前作とライターが異なる事もあり全く期待せずにプレイしたが、心に響く名作で驚いた。学生バンドのその後（セカンドライフ）を見事に描いている。社会人プレイヤーには刺さる内容。新キャラも個性的で良かった。メインの宗太は問題児でありながらも真っ直ぐで心温まる。過去キャラとのクロスオーバーも上手くて舌を巻いた。前作が気に入った方は是非。
とはいえ不満点も多少ある。
まずバンドの曲数が少ない。とくにSUPER ROCK'N'ROLLERSに関してはもう1曲必須だったと思う。本編であれだけ期待させていた和樹作曲の新曲が披露されないのにはガッカリした。
あと、二代目第二文芸部の影が薄い。宗太と村上がメインの都合仕方ないが、ラストライブに参加しないこともあり、クリア時には「あんなバンドいたなぁ」程度の寂しい印象になった。そのような扱いなら本編で3曲も枠とる必要があったのか疑問。さらに、曲のクオリティも初代に比べて見劣りするように感じた。悪くはないが、印象に残らない。
しかし、全体で見れば心に残る素晴らしい作品。『今この瞬間を楽しむ』という本編のセリフは大人になった今だからこそ身に染みる。非凡だった村上が物語の軸になり、最終的に集約される展開は熱いし泣ける。