毒にも薬にもならぬ作品と言えばいいのか。逆にいえば気楽な気持ちでプレイでき、そこは評価できる。加えてポップなだけでなく佐奈√ではそれなりにスパイスが効いているし。 それにしても一番の欠点は梓をサブヒロイン扱いにしてしまったことであろう。ユーザー感情を理解していないのかはたまた別の理由からか・・・ 梓「キモヲタだ!」
注:OHPで分かるだろう範囲でのネタバレは含みます。
シナリオゲーは疲れた、大して頭使わないかる~いゲームがやりたいって方にはそれなりに良い出来かと。
テキストも癖が少なく読みやすい。
それなりの萌えと少々のシリアスとなかなかのニヤニヤといったところか。
なんだかんだでどのキャラも可愛く感じられたので個人的には満足。
特に梓、澄佳はキャラゲーとして良くできていたかと。
梓は恋愛に興味ない友達としての距離感が縮まる過程に萌えられるし、単純にキャラとしてかわいい。
澄佳は一生懸命悟の趣味(エロゲ)を理解しようとする一途さが良い。
但し梓・ルキアがサブヒロイン(シーン数が他4に比べ半分の2ずつ)なのが勿体ない。
メインの愛天使がミカである以上、ルキアがサブである理由はわかるが、梓は・・・
まぁ、梓シナリオはあまり(展開は早いものの)違和感なくて良かったが。
次にちょこちょこマイナス面などを。
総じてテンプレキャラであるため安定感は大きいと思うが、愛天使が受け付けない人は多いかと。
二人して「落ちこぼれ」らしいと言えばそうなのだが、それにしても人の気持ちを考えないウザキャラとも受け取られるだろう。
勿論後半になれば成長がみられるが、基本は体験版部分と同じ感じで進むので耐えられない人は回避するのもアリ。
自分としては悟(主人公)を(紆余曲折あろうとも)後押しする場面はしっかり描かれているので嫌いにはならなかったが、結構叩かれてるんだろうな(汗
また、2chの作品別スレでは予想以上に佐奈への当たりが強い。
理由は佐奈√(+澄佳√でも少々)をやれば分かるのだが、単なる萌え感情以外のものを抱かざるを得ない展開がある。
話を進めれば(表面的に)フォローされるものの、「リアル」を見せつけられる点で批判されがち。
まさに夢見てる状態から突然現実に戻される感覚。
それでも佐奈√では兄妹ものにおなじみの近親相姦ネタ(二人の背徳感)を正面からとらえている。
当然、「何処へ行くの、あの日」ほど背徳感はないものの、さすが呉氏と言った所か。
自分は波長があってるのかもしれないが、結構切なく辛い気持を味わえたので十分かな。