どんなに伏線が上手くても、そこまでの過程を楽しめないとダメですね。舞台のスケールは大きくとも話自体はさほど広がりを持たず日常描写中心なので、必然的にキャラが気にいるか否かで没入度が変わるかと。2/3に凝縮されてたらもうちょっと好きになれた。
3:50/first episode(アリエス)
4:40/second episode(過去編、アクア視点)
3:30/アクア
2:30/明香
0:12/tips
計:14時間42分
攻略順は固定。選択肢で即BAD多数。
win7 64bit動作可能(二度フリーズしたが、同じように進めてフルコン。良くわからん)。
外付けから移動した為インスコは不明。
◯キャラ
キャラ毎に背景も描かれており、それぞれに信念も持っている。
分かりやすいのが2nd episode(過去編)での、恋に関するアクアとアリエスの対立など。
なぁなぁではなく、ぶつかるときはぶつかり、基本的には仲良く楽しく。
只のテンプレ当てはめましたな機械的なキャラではなく、
より「生」を感じられるのは良い。
良いのだが、何だろ、惹かれない。
背景設定的に特殊性を秘めている割に、思考自体はさほど特殊ではなく理解しやすい。
それでもダメなのは、主人公の記憶喪失に加え突然空から降ってきたことに対し、
笑顔の"裏"を感じたのが原因かなぁ…
何にでも言えることだが、「伏線が凄い」って言われてるからって構えちゃうと楽しめないですよね。
気楽に「ロリっ娘宇宙人同棲ADV」としてプレイした方が良いかと思います。
あと、2nd episode(アクア視点)的に考えてもアクア優遇。
彼女が気に入れば楽しめる可能性はだいぶ高くなるかと。
主人公は存在感薄め。語ることはないが、嫌われることも少ないかと。
◯シナリオ/テキスト
3行表示だが一回で表示する文字量も多くなく、
下手に難読語を使わないので読みやすい。スタンダードなテキスト。
「ナルキッソス3rd」でも思ったことだが(ちなみに作品の長さの比で補正しても本作のほうがずっと酷い)
全体にわたって無駄が多く感じる。
引いてはツマンナイ部分が多すぎ。
例えばepisode1、初めて学校で銃撃戦を繰り広げるちょっと前に
野球部の試合だかにアリエスが出て満塁ホームランを打ったとの回想。
これ、いるの?(ちなみにそれ以後は野球のやの字も出てこない。)
そもそも銃撃戦が作品通して4~5回あり、完全に食傷。
たとえストーリーに関わるとしても、ね。
なぜ萌えキャラゲーでこういう些細な日常のひとコマが楽しいかといえば、キャラの魅力に拠っている。
好きな子が楽しそうに遊んでたらこっちも楽しくなるもんでしょ?
だからキャラ萌えできなかった私にとっては、無駄に長い日常でしかなかった。
確かに伏線回収は上手い。
張り方としては、気づかせないよりも分かりやすく見せる形だが、
そこから後の展開を予想するのは容易ではないかと。
一方で、「なるほどねー」という印象しか得られなかったのは、
物語に没入できなかったからか。
補足:伏線回収はどでかいのが一個ではなく、中くらいのを中盤~後半にかけてバランスよく配置するタイプ。
また、ラストに謎が追加されるので完全にスッキリとはしない。
◯絵/音
一枚絵27枚(差分含まず)
回想はそれ+立ち絵とパケ絵3種で計36箇所
立ち絵に崩れは特に見られないが、一枚絵はあまり安定しない。
特に裸は骨格に違和感あったり。
エッチシーンは3ヒロイン一回ずつの計3回。回想はなし。
BGM71曲(サントラ同梱版には44曲収録)
音はフリー素材がメイン。全部かも。
澄んだ空気を思わせる曲が、宇宙/向日葵咲き乱れる場/春の季節といった雰囲気を作ってるのはgood.
シリアス曲が弱い感があるが、ドタバタ曲は悪くない。
が、印象的な曲は余りなかった。