双子の事情はどうでもいいから、双子の情事をもっと見せてくれ。
姉妹による主人公の取り合いという設定に惹かれて購入。
こういう設定で抜きゲーと銘打つからにはそれはもういちゃいちゃハーレムなんだろうと期待していた。
しかし始めてみると序盤はむやみにシリアスだった。
実際ルート入るとシーンが連発するけど、いちゃいちゃを期待しててシリアスいらねって人は序盤で投げちゃうんじゃね?と思った。
その辺体験版やればわかるらしいので(私はやってないです)気になる人はチェックしたほうが良いかも。
他には、智花ルートで主人公が近親相姦について重く考える場面があったり、
いずみみことのルート分岐直前の喧嘩は見ていて頭が痛くなるような内容だったりで思った以上に雰囲気が暗くなる場面が多かった。
両親の離婚騒動で多少暗くなることはあるかと思ってはいたがまさかここまでとは。
とくに姉二人の喧嘩の流れを見ていたときは、「この話の流れを作ったのは誰だ!」とさながら海原雄山のような憤りを感じていた。
双子姉妹による主人公の取り合いという設定も十分に生かせていたとは思えない。
ルート分岐の選択肢は当然あるのだが、姉妹からいろんな誘惑があった後にこの娘にしようって言うのじゃなくて、
選択肢選んでからそのヒロインと前戯めいたシーンがあってルート確定するので、取り合われてるというよりは普通に自分から攻略しに行く感じが強い。
よくある優柔不断系主人公を描くのであれば、とりあえず3Pくらいで本番やってから攻略ヒロイン決める位でも良かったのではないか。
個別に入ってからは当然ながらヒロインとのえっちだけだし、最後にあるハーレムはおまけ程度で本番は6P一回だけ。
双子といわれたら誰もが予想する丼が全くなかったのは大きな不満である。
シーン数はルート分岐前が14、いずみ6、みこと6、智花7、弥恵6、絵麻7、ハーレム5。
抜きゲーと称するだけあって流石の数である。
シーン一つ一つの丈もそこそこあるのだが、テキストがやや弱く感じられた。
卑語は姉二人がそれなりの頻度で、弥恵が後半のシーンでしゃべってくれる…のだが無音消しがでかすぎて何言ってるかわからない。
そんな修正するくらいならいっそのことなくてよかった。
逆に元から卑語が全くない智花のシーンのほうがラブラブえっちな感じがして悪くなかったと思う。
絵は綺麗でいいと思う。
ただ一枚一枚の質はいいとしても、テキストにあったものをきちんと用意してほしいと思った。
テキストとの不一致は結構多かった気がするが一番気になったのは妹二人との海でのシーン。
テキストでは手コキ→フェラになっててちゅぱ音まで聞こえてくるのにCGでは妹二人はかき氷もったままだぞ!
立ち絵も全体的にはいいと思うが姉の恰幅がよすぎるように見えなくもない。
キャラでお気に入りは智花と弥恵。
プレイ前はビジュアル的にみことが一番好みだったが、共通での振る舞いが微妙だった。
例えば六人で初めて店開いたとき空気読まずに主人公といちゃつこうとしたり、陸上部でこけたときは周りの迷惑考えずにアホなことしたり。
いずみとの喧嘩のシーンでも発言が頭悪すぎで、完全に聞き分けのない子供だった。
純粋にアホの子は好きだが、考えなしにものをいう人物はここまでいってしまうと好きになれない。
ルートではやっぱりそこそこ可愛かっただけに残念。
逆に智花は、なんだただのテンプレツンデレかと思ってたが、いや実際テンプレツンデレなのだが、デレた時の破壊力は並々ならぬものがあった。
声優さんグッジョブ!
惜しむらくはせっかくの美乳が拝めるCGが少なかったことかな。
弥恵はなんて言うか…
実妹そよそよYABEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!
絵麻は小悪魔的な部分がそこまでヒットしなかったかな。
ただお風呂のシーンは最高だった。
いずみは…公式の二回にわたる人気投票の結果を見て全俺が泣いた。
ついでに言うとサブの岡野先生は必要か?出てくるたびに少しイラっとした。
音楽はOPがポップな感じで結構好み。
Ducaさんのほかの楽曲とは少し毛色が違うけどこれはこれで聞いてると結構クセになる。
それとは逆に作中BGMは少しシリアスによりすぎているような気がする。
テキストでは場面的にそこまでシリアスじゃないようところにもかなり暗い曲が流れることが多かったような気がする。
曲自体というわけじゃなくて使いどころの問題かな?
もう少しうまくやればシナリオの無意味なシリアスさを軽減できたと思う。
システムについてだが、その前にここで私の個人的趣向について述べておきたい。
私が「好きなシチュエーションは?」と問われたならば、その答えの上位にお風呂えっちが必ずでてくる。
その理由はいくつかあるが、そのうちの最たるものとして「声が響く」といのが挙げられる。
最近の技術は進歩したもので、風呂場で声を出すとやたら響いて聞こえるあの感じを忠実に再現している。
もちろんゲームによってはそのエフェクトがかかっていないものもあるが、室内でやっているのとは違うということを聴覚的に示す意味でも音響効果は重要な要素を占めていると思う。
特に私は声優さんの喘ぐ声が響いて聞こえると言い知れない興奮を覚えるのである。
さて、システムの話に戻るが、私が本編を始める前にコンフィグをいじろうと画面を見てみると…
「お風呂エコーボイス」なる欄があるではないか。
これはもしやと思いながらもいったん横に置いておいてプレイを進める。
そして待望のお風呂シーンが来たところで効果のほどを確認…ちゃんとエコーかかってるじゃん!(当たり前だが)
私はブランドがお風呂のエコーの重要性に気づいていること自体を高く評価したい。
夏ノ雨でも理香子のお風呂えっちはちゃんとエコーかかってて最高によかったことを記憶している。
効果のあるなしを設定できるようにしたのは(私の記憶の限りではこのゲームが初めて)個人の趣向にあわせられるという点で評価できる。
もちろんその重要性に気づいてデフォルトでエコーかけてるゲームは沢山あるだろうし、それはそれで素晴らしいと思う。
つまり単純に言えば自分の趣向に合う設定が選べる初めてのゲームだったからうれしかっただけである。
ちなみに今回つけた点数はこのシステムによる補正が多分にかかってる気がする。
いままでお風呂えっちを用意しておきながら声にエフェクトをかけていなかったブランドは海よりも深く反省していただき、今後はこのシステムを真似ていってほしいと思う。
その他のシステム周りもいたって良好、不満は全くなし。
全体的な感想を率直に言わせてもらえば抜きゲー作ったんならもっといちゃいちゃハーレムさせてくれよって感じ。
でもまあキャラゲーとしてみるならやれないことはないかなという作品だと思う。