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una08さんのグリザイア:ファントムトリガー 08の長文感想

ユーザー
una08
ゲーム
グリザイア:ファントムトリガー 08
ブランド
FrontWing
得点
80
参照数
561

一言コメント

争い、人と人が殺し合う、それは世界の何処かの日常。そんな日常の中で、繰り広げられる人々の物語。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

争い、人と人が殺し合う。
それは世界の何処かの日常。

そんな日常の中で、
繰り広げられる人々の生き様。

死と近くにいること。
それゆえ「生」を想い、
焦がれ、考え、もがき続ける。

◆◆◆◆ 目次 ◆◆◆◆
1.グリザイア語源
2.美浜SORD全滅END
3.ダラダラ感想
◆◆◆◆ ―― ◆◆◆◆

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1.「グリザイア」語源について
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よく知られている話だが、
タイトルの「グリザイア」は
美術用語の「グリザイユ」を
変化させたもの。

「灰色」という
意味が込められている。

―――

この「灰色」について、
作中のTFA副隊長のセリフが
とても印象に残った。

>戦わなければ勝てないが、
>戦わなければ負けもしない。
>どっちが正しいかなんて答えはない。
>「灰色」だ。

争いや戦争には正解はない。
どちらも正義や大義を
振りかざして、殺し合う。

自分たちは正義を標榜する。
それゆえに「白」。

敵は悪逆を行う。
それゆえに「黒」。

それら「白」と「黒」が
混ざり合うことで「灰色」となる。

両者から見て曖昧で不確か、
そういうものが火種として
争いが起こってしまう。

―――

表現しにくいけど、、、

争いは灰色で曖昧なもの。
色々な感情や色が混ざり合い、
その過程や結末。

そこに人間の物語がある。
様々な生き様、それが面白さ。

「グリザイア」から、
伝播され、伝わってきた。


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2.美浜SORD全滅END
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美浜学園SORD全滅ENDが
とても胸に響き、良かった。

少しのボタンの掛け違いから、
人の運命が変わっていく。

争いとはそういう
ほんの少しの相違点で
生死が分かれていく。

有坂先生の
成長物語として解釈するなら、
こちらのENDの方が腑に落ちる。

突然、傍に居た人がいなくなる。
そんな悲しみを知ったうえで
美浜の生徒と接していく。

愛情を与えることが、
殺戮兵器としての学生にとって
必ずしも正解では無いのかもしれない。

それでも知ったうえで、
生きて自分の傍に居るうちは
愛を持って接して、
生きているうちに
彼女たちに対して何かを与える。

綺麗ごとだと分かった上で、
それでもなお続けることは
とても難しく立派なこと。


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3.ダラダラ感想
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【ハルト】
髪を切ったハルト。
大人の雰囲気が一転、
とても幼く感じた。

以前から達観した考え方を持ち、
行動や言動から子供って認識が
完全に持てなかった。

しかし普通にすれば、
やっぱり年相応、幼く感じた。

あと敵陣突入時に髪結い。
とてもかっこよかった。

相変わらずの日本刀で突入。
銃弾を見切って躱すなんて、
やっぱり人間業じゃないなあw

【レナ】
まさに大型犬!ワンワン!
可愛いぞ~レナ、可愛いぞ~。

また彼女の
目をキラキラさせて
美味しそうにご飯を食べる
可愛い姿が見たいです。

【トーカ】
ツンデレ!

仲間を大切に思っている
それが故、厳しく当たる。

そんな不器用な姿が好き。

―――

まだまだ色々書きたい、
そんな感じがするけど
色々と忘れている気がする。
(Vol.1の発売が5年前か、、、)

また時間があればもう一度、
Vol.1から通しでやりたいなあ…
(そして感想を書き直したい)

最後に、
しっかりと結末まで見れて
とても良かったです。

TVアニメも楽しみです!!