10代の少女達が好んで読むようなティーンズノベル風。私は嫌いじゃない。
レゾンデートルに思い悩んだ『透明な』少女が、セカイに淡く溶けて消えるように自殺するくだりから始まり
自分を持たず集団に流される者達を無貌の人形群になぞらえて
その人形と戦い世の歪みを正す少女戦士(キリッ)を描く体裁を整えながら
その実は、この年頃特有の葛藤やら、アイデンティティの確立やらを描く
東京バベル同様、18歳より少し下の高二病真っ盛りの少年少女達を対象にした、メッセージ性の高い話に仕上がった
本職の小説家さんだけあって地の文章は手堅く、私は読みやすかったが
クセがあるので万人受けはしないだろうと思う
フローチャート自体は荒く安っぽいので、ストーリーライン=シナリオだと思ってる方達は回避した方が良いかも
主人公を指して当初は「何よあんな娘!わたしは認めないわ!」的なキツい物言いをしてたお仲間達が
相互理解の過程も禄に経ずに主人公ラブになるチョロい連中ばかりで、プレイ中は私も正直辟易してたのだが
これにはちゃんと意味があるので、そこで腐らずに最後まで頑張ってプレイしよう