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udonkokare77さんの封緘のグラセスタ 伝説に謳われし英傑拡張パックの長文感想

ユーザー
udonkokare77
ゲーム
封緘のグラセスタ 伝説に謳われし英傑拡張パック
ブランド
エウシュリー
得点
70
参照数
2050

一言コメント

ザルドネの裸をやっと見ることができました。辿り着いた先には当然達成感など微塵もなく虚無感しかありませんでした。

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

追加された点について気になったこと、感じたこと。

■透視スキルの追加について

・特定キャラの立ち絵が裸になるんですが、また莫大なお金が必要。このスキルはタダにしてほしかった。ザルドネの裸を見るために1000万なんて高すぎますよ。ネタなんだろうけど、おふざけがすぎるように感じます。あとどれだけ闘技場にこもって、アルベルトさんとカルラさんを倒さないといけないんですか?夢にこの二人が出てきそうです。毎度毎度エウシュリーさんは、鬼畜な作業プレイをやり込みプレイヤーに課してきますね。




ザルドネの裸を見るために、いつも通りアルベルトさんをひたすらオートで倒してポチポチ換金クリックしていたら虚しくなったので、闘技場システムに関して再び愚痴を書かせてください。

■闘技場ありきの金策

・今回のアペンドの透視スキルやレベル5以上のスキルの莫大な金額設定。

・換金率の高い無属性最強武器が金のメダル5枚で無制限に交換できてしまう(売却35000BP)。

・MAP探索して帰還した後のもらえるお金が少なすぎる。

・魔王石の機能解放で経験値6倍はあるのに、お金取得2倍とか3倍の機能解放はない。

これらの点から製作者側がプレイヤーに、この非常につまらない闘技場を利用した換金金策作業プレイを推奨しているようにしか思えてなりません(まずそこにRPGとして強烈な違和感を感じます)。

・それなのに今回のアペンドをあててもアイテム交換時、売却時に個数選択は出来ず一個一個ポチポチクリックしないといけないめんどくさいUIはそのままで改善されていません。鑑定にしても、一斉鑑定できません(プログラム的に今更UIの変更は不可能だったのかもしれません。ただエウシュリーのような、過去作のノウハウの蓄積がある老舗が、制作段階、テストプレイの段階でめんどくささに気づかなかったのか不思議でなりません)。


■ゲームが簡単になりすぎてしまう

・簡単に手にはいってしまう治癒の封瓶や闘技の翼などを強化する材料が、闘技場のアイテム交換で無制限に交換可能な事も問題だと思います。 治癒の封瓶を強化して全員に持たせでもしてしまえば回復が非常に容易になるし、闘技の翼も強化すると一度で全員が20回も行動技が回復できてしまう。簡易宿屋を常に所持している感じで、回数の少ない強力な行動技も使い放題です。武器や防具の強化材も無制限に交換可能で最大値まで強化できてしまう。やりすぎるとヌルゲー一直線です。

・今回のUIの悪さは抑止力で、製作者側はあえてひどいUIにすることによって、プレイヤー精神に、「めんどくささ、手間」というストレスを与え、換金、武器強化の行動のハードルを高くすることにより、簡単になりすぎるゲームバランスを保とうとしたのかなあなんてありえないことまで邪推してしまいました。

・戦闘がぬるくなるのが嫌なら縛りをかければいいだけで、闘技場システムを利用するしないは各プレイヤーの自己判断、責任だと思いますし、RPGが苦手な人の救済システムだったのかもしれません。
ただ普通にマップ探索するより効率的で、楽になってしまうシステムがゲーム内に存在している以上、利用してしまうのが多くのプレイヤーの心理ではないでしょうか。途中からこのシステム利用しすぎると、ゲームが簡単になりすぎてつまらなくなるとわかっていたのですが、そこから縛りをかけ、闘技場依存から脱却することは自分にはできませんでた。

・作業プレイと引き換えに、バランス調整を各プレイヤーに丸投げしているような手抜き感がして、2章までは楽しかったのに、3章から出現のこのシステムのせいで一気に興ざめしました。

・自分としては勝ったら景品が一度だけもらえて再戦不可みたいな闘技場システムにしてほしかったです。

・あくまで自分みたいな完璧主義、やり込み派の偏った一意見です。闘技場を利用しないでクリアしたプレイヤーもたくさんいると思います。自分も引継ぎなし、闘技場縛りでこのゲームを初めからプレイしてその難易度、クリア時間、面白さを確認したいと思います(挫折する可能性大)。




■追加されたキャラについて

・フィア、セリカ、ソーニャ、シルフィエッタ、リリィ、リセル、シルフィア、フェミリンス、リウイが新たに仲間になります。 総勢28人もいると似たような性能のキャラがいます。使用するのは、各プレイヤーの思い入れになってくると思います。そのなかでも使いやすいと感じたのはセリカとフェミリンス。


セリカ

・さすがエウシュリーの看板キャラ。その優遇っぷりが凄まじいです。再動の靴を装備すると待機時間2という壊れ性能。行動も単体物理、全体物理、範囲電撃魔法と敵の編成に柔軟に対応できます。加えて固有装備のルンハイシェラ(武器、防具)の連撃レベル9と再動レベル9でかなりの確率で再攻撃が発動します。難点はアイテムがあまり持てないのと強すぎて他のキャラの出番が少なくなることぐらいにしか感じなかった。今回もかわしまさんの声がキャスティングされていてよかった(調子が悪かったのか役作りかわからないけど声がかすれるときがあったのが少し残念でした)。

フェミリンス

・範囲物理、全体無属性、全体冷却、敵の行動を遅らせる魅了と威圧も完備。フルーレティと似たような性能に感じました。待機時間が若干短いのでこちらのほうが強く感じました(風音さんの声ももちろん素晴らしいのですが、幻燐2のカンザキさんの声のほうが好きでした。冷たさ、圧倒的な強さ、不可侵な感じがよくでてた。なんで変更になったのだろう?)




■追加された新マップ

・仲間を追加させるための専用マップが8つとそれをつなぐ反刻迷宮。 新規の仲間を全員加入させたら、最強のボスが控えるマップが1つ追加されました。

・闘技場にこもりすぎて強くなりすぎてしまい、新しい敵に関しても苦戦しませんでした。というかセリカがばったばった敵を倒しまくる。タソガレクグツみたいな反射持ちのめんどくさい敵もいなかったと思います。 そのうちレベルがカンストしてしまったのでわざわざ雑魚敵と戦う意味が見いだせずペイロの完全逃亡ばかり使ってしまいました。

・最強ボスはそこそこ強く、今作で苦戦するという感情を初めて味わえました。遅延防御の防具装備と少数精鋭、全体攻撃魔法主体、ペイロのアイテムばらまき、フル改造の治癒の封瓶と保険のイーリュンの封瓶で勝つことができました。勝ったらHシーンあります。

■闘技場の対戦相手にチキとエリザベッタ追加

・メダルはアルベルトさんより多少多くもらえるのですが、結構強くて倒すのに時間がかかるのでメダル効率は非常に悪いです。個人戦で二人を倒すと団体戦で勝負可能です。勝ってもHシーンはありません。

■迎撃王の奥方達

・レベルもカンストしてるし仲間も全員盟友化していてHシーンも全部見たはずなのに、イベントがおきませんでした。攻略wikiで調べたところ終章で起こるダルフィアの3つ目のHイベント見忘れていました。(発生条件は終章に入り一度戦闘後、神王殿4層でダルフィアの2つ目のHイベント見る。その後11回以上戦闘して愚摂廊か闇界霊廟で戦闘後Hイベント発生)。見忘れやすいHイベントだと思うので一応書いときました。

・このアペンドの衣装変更、Hシーンが何気によかった。無印グラセスタのHシーンはCGは綺麗なんですが、なぜかムラムラしなかったのに、このアペンドのHシーンは結構ムラムラしました。キャラの衣装が変わるだけで、こんなにも印象変わってエロくなるんだなと感心。自分はアグナの衣装とユリーシャの衣装がドストライクでした。

■総評

・フィアは相変わらず楽しくて可愛すぎ。アヴァロがうらやましい。沢澤砂羽さんの演技力、声質が素晴らしい。

・仲間が加入する時の声優ネタなどは笑えました。フィアとリリカのヒロインコンビがボケとツッコミにまわっていたのがなんか面白かった。ジェダルの無愛想なツッコミもグッドでした。

・固定キャラしか出撃できない追加マップ、強敵、イベントなどがもう少しほしかった。追加キャラ9人を活躍させてあげられる場所が少ないなと感じました。

・もっとグラセスタキャラと追加キャラの掛け合いみたいなイベントが欲しかった。まあ人形だから無理か。

・3000円近いのアペンドとして買って損とまでは感じなかったけど、過去の有料アペンドに比べて少し物足りなさを感じてしまいました。