悪くは無いと思うが、何がやりたかったのか掴みかねる作品。私はライアー信者なので多分に信者フィルターが掛かっているとは思うけれど・・・大仰な設定と冒頭の割りにスケールが小さかったという想定外の結果が酷評の真意だろう。
『腐り姫』の序盤の様な雰囲気、文体と『夜刀姫斬鬼行』冒頭のような設定、展開でいやがうえにも盛り上がってきます。
しかし、いざEndingを迎えてみると・・・
「ボリュームないな」と嘆息、「いや、多分BADENDだったんだ」と再開するも・・・
「なんか、展開代わり映えしねーな、既読効かないし一応ルートは別扱いか・・・」
全てをクリアした後でも何かすっきりしない、ライアーはもとからパートボイス仕様が多いが本作に限っては制作が間に合わなかっただけじゃないだろうな?と勘ぐってしまうほどに締りが悪い。
ところがどっこいここで永続魔法 信者フィルターを発動!(効果:信仰心を半分にする事で発動でき、欺瞞で自身の精神を安定させる効果を得る)
「この作品に登場する人物はすべて18歳以上です」などという建前も無く、本作品に登場する登場人物達は等身大で描かれている。
ナンパ、出会い系、チーマー、援交、レイプ、非正規雇用、警察24時・・・
当たり前のようにナンパし、当たり前のように出会い系を利用し、当たり前のようにレイプが横行する
よくあるゲームの様に悲劇を煽り、ドラマ性を付加させる事も無く、悲劇は悲劇として淡々と日常、生活の中へと埋没させている
妖刀を使ってそれらはスポットを当てられ、吐露されていくが、解決されるような事は無い。
人の出来る事なんて程度が知れていると言わんばかりの内容だ。
等身大の苦しみも喜びも包み込み渋谷の朝靄の中へと溶け込み消えていく・・・
妖刀を身に納めた彼の姿が少し朝日に滲んだ・・・(ナレーション田中信夫で)
なんて締めで納得いくはずも無くyou liar liar もう信じられないヤーと歌いたくなる始末。
まぁ、非処女が多かったから許す。ラノベ探偵が良かったから許す。つーか信者だから赦す。