エロゲの枠でみるのは少々キツイ。少コミかベツコミか別花ゆめ辺りでちょっと背伸びしたらありそうな物語。ノベルスでも普通に出せそう。前作(femme fatale)を無料配布してくれたりと意欲は認めるが・・・
大正という世界観のみならず、文章やセリフの隅々にまで気を使っている点は凄い。
明治、大正という設定はそうめずらしくも無いが、セリフ等にまで気を使うのは珍しい。
さらにエロシーンも現代には無い貞淑さを感じさせる口調が徹底されていて目新しく感じる。
しかし、エロシーンの尺が短すぎるのがエロゲーとしては致命的だし、主人公が女性という事もあり感情移入できる対象が不在なのも痛い。
ミステリなのだが、謎解きというよりは足を使って足跡を辿る二時間ドラマの帝王がやりそうなタイプで火サス、土曜ワイド系なので能動感は薄く、受動的。
それを差し引いてもゆったりとした文体や余韻のあるEnding群が良い味を出している。
エロ絵だけの話ではなく、絵が魅力的なだけに人物絵が少ないのは残念。
回想モードも無いし、完全にエロ方面に力を入れて居ないのがありありと見える。
そうまでして、物語に力を入れているにも関わらずその肝心の物語がすっきりと完結していないのはどうかと思う。
ヘリオトロープが締めなのになんでエーデルヴァイスがタイトルなんだろうか?