原画 佐野俊英による作品の中では『姉とボイン』か本作(妙なアニメーションを気にせず、陵辱物に耐性があれば・・・)かと言った実用度の高さだろう。シナリオは昼メロよりも酷い展開で主人公の壊れっぷりが痛くて見ていられない。母を犯す事という動機付けをするためにここまで大げさで狂った展開を用意しなくてはならないライターが少々不憫に思える。
話が二転三転するにしても転じさせている意味が無いし、主人公は分別が付く年齢にしては短慮過ぎる。
自暴自棄になるには説得力がなさすぎるし、展開的に『君が望む永遠(age)』のオープニングを飛ばして二部から始めた様な感がある。
この様な展開にする位ならば最初から異常性欲者として母を性欲の対象としてみるような主人公の方がまだ小気味良かったのではないだろうか?
また、主人公の周りのキャラクター達も主人公の独りよがりを助長させる様な事しか思い浮かばないという妙な思考回路をしている。
この様な行動原理で動くという動機は別に描かれていないし、どうも各キャラともに思い込みが激しすぎるように思う。
本作は実は『トゥルーマンショー(1998/米)』的な話でした、というオチの方がしっくり来るように思った。
AnotherStoryについては茜編はまだ分るが、巴編に至っては何がやりたかったのか意味不明。