ErogameScape -エロゲー批評空間-

twilightさんのeuphoriaの長文感想

ユーザー
twilight
ゲーム
euphoria
ブランド
CLOCKUP
得点
82

一言コメント

「euphoria」というタイトルは言い得て妙である。くろあぷの抜きゲー作品をHP情報のみで盲信買いをする面々にのみ与えられる幸福。ここのみならずプレイ前に良作等と共に多少の理由が書かれたレビューを見てしまった方にはご愁傷様としか言いようがない皮肉ではあるが・・・

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

幸運にも購入を考えており私のレビューが最初に目に付いたのならば今直ぐにブラウザを閉じる事をお勧めする。
それでもなにがしかの期待感からくる先入観はぬぐえないけれども










オフィシャルHPの紹介文にはインモラルハードコアADVとある。
煽り文にも「その檻は、地獄か楽園か。」とあり原画は はましま薫夫で良抜きゲーだった「 えろげー!~Hもゲームも開発三昧~」や「こっすこす!」
シナリオも和泉万夜、浅生詠と「こっすこす!」タッグで否が応でも射精感じゃない、陵辱抜きゲーとして期待感が高まります。

シナリオの掴みは映画「Cube」や「SAW」かよといった前提無し、情報無しでの監禁スタート
個別シナリオ終盤ではなんだが「バトル・ロワイアル」的なフリが導入
ユーフォリアというタイトルに合点がいく頃には仮想空間ネタに突入しハリウッド映画で仮想空間SFアクションを上げれば
「マトリックス」、「インセプション」、「レポゼッション・メン」(ちと怪しい)、「GAMER」と切りがない・・・要するに話しとしてはどこかでみた良くあるものに過ぎないのだが
こうも評価が高いのは色々ぶっこんだにしては小綺麗に纏まっており、何しろギャップ萌え度が半端無いからでしょう
小綺麗な点は「Cube」期の序盤でやけに情報が少ない点やキャラクターの言動等の複線がテーマ含め丁寧に回収されている所ですが
勘ぐれば勘ぐるほどテキストが良く書けている様に見えてきます。「黒愛」で超展開を仕様と言い切ったくろあぷとは思えない出来です。
結局はラストの大ドンデンギャップ萌えに尽きますね。萌えた後は疑問が生じる前に駆け足で終わらせたのも上手いと思います。
キャラクターの位置づけが大ドンデンという事もありますがシナリオ自体も大ドンデンしてる訳で漫談噺の様に構成が纏まっています。
いぢわるなライターや小洒落たライターなら「インセプション」のラストの様に疑問(回答とも言う)が読後の余韻として残るように仕向けたのでしょうが
エロゲーライターとしての領分を守ったのかどうかは分かりませんがその手の後味には手をつけず
極めて分かりやすい終わり方で、今までの胡蝶の夢的なループ感を全て流し去るような清々しさが感じられます。

エロとしてはスカトロやグロ、陵辱行為に傾倒していますが、アイルやBLACK PACKAGE TRY、つるみく(たっちー)程ではないので十分実用レベルでしょう
それよりも作画がゆるふわ系なのでそちらで実用性に問題をきたす可能性がありました。
合歓か葵先生ぐらいしか食指がうごかず折角のハードプレイなのにエロさでは個人的に「凌辱学園長」を大きく下回った感じです。


散々陵辱した後に純愛シナリオを味わうという展開は「鬼作」等でも大ハマリしたわけですが
抜くだけ抜いた後の賢者タイム中に( ;∀;) イイハナシダナーってのは
風俗で散々ハードプレイしといて、アフターで飯を食ってどうのという状況に似て無くもなく些か滑稽ではありますね。
賢者タイムは思考力が低下してるのかしらん?
そういえば、くろあぷはプレゼンス、レクイエム、黒愛とやるだけやってやっぱすっきゃねんって流れが結構ある。



くろふぁん5Ghzは安藤都子シナリオで決まり!?