派手さこそ無いが、カルタグラと殻ノ少女の良い所を受け継いだ傑作。
個人的には前作に比べて今作は鬱要素が少なく、全体的に温かみのある雰囲気に感じました。
背景、BGMも前作よりも洗練されていて、冬の寂しげで懐かしい様な雰囲気作りに一役買っています。
キャラも魅力的なキャラが多く、視点変更などを上手く使って、それぞれのキャラをよく描き分けていますね。
個人的に好きなキャラは冬見と紫。こういうゲームでは辛いことが合っても精神的に前を向こうとするキャラは魅力的でした。
また、前作よりも特に良いと思ったのが、キャラ同士の関係性と掛け合い。
時坂、真崎、八木沼、冬史などの関係性や女学院生らの関係性が絶妙に良くて、これも前作より温かみがあると感じる一因なのかな。
そのせいか、クリスマスパーティーや3人で屋台で飲むシーンやnormalエンドのラスト、と何気ないけどとても良かったシーンが多かった気がします。
ストーリーは大きな派手さは無いのだが、前作以上に丁寧な作りで、過去・未来と複雑に絡み合った事件や人物関係を解明していく楽しさを存分に味わえました。
また、雪子と紫のラストシーンは前作をプレイしていた身からすると、良い意味で予想を裏切られて、とても救われた気持ちになりました。
まとめると、カルタグラの良い雰囲気と殻ノ少女の重厚なストーリーを受け継いで、更に進化させた内容で前作をプレイした人なら必ずプレイして貰いたいゲームでした。