一見分かりやすい展開だがテーマは深い
あえか→会長→ねこ子の順にプレイ
会長やねこ子はタイトル通りのクスリにまつわる現実逃避とその実態をうまく描いているが、
あえかの話にはクスリが出てこなくイジメの話なので、
会長の話を終えた時には「話は面白いが、テーマぶれてないか」と疑問を感じた
だが最後まで読み終えてみてじっくり考えみると
クスリ=薬物ではなく
ふいなきっかけで超えた一線に経験を得る事による快感と得られる満足感や
その先に潜む慣れによる加速と依存の危険、
いつも通りに物事が運べない時の現実逃避なんかを総括して
薬物の症状に例えて「ユメミルクスリ」と銘打った物語が描かれていて
それを前提にすれば確かにあえかのルートも
良くない未来が見えていても、初めて触れた他人の優しさに溺れ依存していくという例えである気がした
プレイ後に気付いたことなどを含め全体的な感想をまとめると
実際に起こりがちな問題と思春期のアンバランスさ
主人公の家族達の誠実さと他人である大人の無責任さの対比
起きてしまった失敗を逃げる形ではなく向き合う解決を学んでいく主人公とヒロイン達
そのあたりの描写がとても丁寧であり現実的である読み応えのある作品だった
あと綾かわいい