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toto712さんのとらぶるDAYSの長文感想

ユーザー
toto712
ゲーム
とらぶるDAYS
ブランド
Studio e.go!
得点
60
参照数
1788

一言コメント

e・go!10周年ということで旧作のキャラ達がちょっとずつ顔を出すファンには嬉しい演出となっている。ただ本編が面白かった方がより嬉しかったとぼくは思うのですが・・・

長文感想

「わーきんぐDAYS」の後継のように思われてますが、時間軸が同じというだけで内容はほとんど関係ないです。どちらかというと雰囲気は「がくパラ」の方が近いですね。
寺岡ワールドというかe・go!版「大甲子園」という世界観を見ても分かるように当然内容はバカゲーです。しかも女性キャラすべてが淫乱ときていますからHシーンの連続。そういう目的で購入したとするなら満足されたかもしれません。
ただ「わーきんぐDAYS」並みのコメディを期待していた身とすれば不満足。というのもバカゲーは確かなのですが主要登場人物が奇人変人大集合というべき奇矯な人物ばかりなのでおおよそ収拾がつかず、ほとんど話が投げっぱなしになっています。菅笠松先生とか彩とかキャラ立ちは相当良いのですがどうもその面白さがシナリオに昇華されていない。
ぼくが思うに誰でも良かったのですが一人くらいまともな思考をするキャラが脇を固めていれば奇人変人たちももっと生き生きと動いたかもしれないのにもったいない限りです。
まあ普通なら主人公がそういう役目を担うケースが多いのですがこのゲームの場合「脳みそが筋肉で出来ている主人公」というのが主眼らしいので他を探さないといけません。とするとそのポジションに該当するのはアラシくらいしかいないのですがこれが真面目とも変人ともつかないキャラでどうも影が薄いのです。彼を生真面目な人物にして主人公や彩・菅笠松先生らにより振り回される役柄に固定すれば面白くなったと思うのですが・・・

というわけで笑いの方は今ひとつというかそれ以下です。昨年の「IZUMO2学園狂想曲」と比べても明らかに劣っています。
それではH方面はどうかというとこれまた微妙。

確かにシチュエーションは盛りだくさんなのですが、何か盛りのついた猫か犬が交わっているようでどうにも針が動かない。
これが2001~2年頃の和枝先生の絵なら良かったのかもしれまんが、ここ最近の和枝先生は酷使が過ぎたようで何か絵が劣化しているような気がしてならないので余計そう感じたのかもしれません。
まあ、ぼく的に和枝先生のキャラは清楚なイメージという印象が強いためかもしれませんが・・・

結論
今回ぼくは特別版を購入したわけですが、はっきりいって久しぶりにプレイした「わーきんぐDAYS」の方が面白かったです。まあ、e・go!一・ニを争う良作と比較するのは野暮なのですが、一つ気になったのは箱に付いているe・go!10周年企画応募券のこと。マニュアルを見てもHPを見てもこの応募券について説明がないのはどうにも解せないのですが・・・はてさてどういうつもりなんでしょうかね(笑)