数多い女装潜入ゲーの中で五指に入るくらい主人公女装設定が生かされていないゲーム。シナリオも殆ど盛り上がらないまま終わり、原画以外見るべきものはないといって過言でないが・・・
その原因が主人公によることはほぼ間違いないでしょう。
何といってもこの手のゲームに付き物の女装バレについての危機感がないのは困りもの。女装しているにも係わらず平気で「俺」なんて一人称を使うし、プレイしているぼくの方が女装バレしないか心配になってくるくらい。
まあこれだけ主人公が下手な潜入をしても、首謀者の琉奈と許婚の琴音以外誰も気づかないというご都合主義極まりというシナリオですから、女装バレなんて気にしても仕方ないことがだんだん分かってきたのですが、それにしてもサブルートといえる雪乃と七海はともかく、メイン格の琉奈や琴音ルートまで盛り上がらないまま終わってしまっては弁解の余地がありません。確かに原画に関しては素晴らしいものがあるのですが、それを生かせなかったシナリオは猛省してもらうしかないかと・・・
このゲームの開発期間中にかの東日本大震災が発生し、その影響が及んだという同情すべき事情はあるのですが、それにしてももう少し何とかならなかったのかと、ぼくは思うのです。