ErogameScape -エロゲー批評空間-

tomosibee3104さんのアオナツラインの長文感想

ユーザー
tomosibee3104
ゲーム
アオナツライン
ブランド
戯画
得点
80
参照数
328

一言コメント

日本の夏は湿気の夏だと突きつけられた気分。ジメジメうじうじ…

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

アオナツ…それは青春まっさかりな高校生が迎える人生一度の夏。そこで交わる人生という一本の線(ライン)。そこから展開される海希ルートは話として面白かったと思う。

しかしキャラが受け入れづらい。主人公はトラウマ持ちとはいえあまりに卑屈。まずは好みに合う結からプレイしたがまあ酷い湿気。大方海希と過去に何かあったのだろうと予想はできたが…それにしても酷い。後で納得できれば嫌な気分でプレイした時間がチャラになるわけでもなく。
結→ことね→海希とプレイしたが、海希との過去のせいで達観がウジウジして結とことねを楽しめないんじゃ作品としての魅力は半減どころじゃない。

良かったキャラは千尋と結。ことねは初期イメージが悪すぎて好きになれなかったし、達観は論外。海希は総合でプラマイ0…?
正直千尋みたいに今という時間の大切さを理解している人間を主人公にして、熱血な暑苦しいまでの夏が見たかった。まあ勝手な期待だからそこから外してる分には評価を下げることはないが。

夏らしい作品ということでプレイしたが梅雨に戻されたような気分になった。まあ日本の夏は湿気の夏だし仕方ないのか…?正直プレイ後の気分はあまり晴れない。海希ルートラストは良かったが、残念ながら泣けるほどでもなく…貯めさせられたフラストレーションと比べて感動というか報酬が釣り合ってないと感じた。

主人公の性格とそれに起因するジメジメうじうじ展開、および序盤ことねのウザさを除けば全体的に完成度は低くないとは思われる。珍しく主人公が両親と同居しててもほとんど出てこないし立ち絵無し、それなりに出番のある海希父や姉も立ち絵なし、というかメイン5人以外は立ち絵なしと低予算を感じさせるのもアレだったが。
あと鑑賞画面でOPムービー見れないのは地味に残念。

蛇足
F9バグのおっさんボイスだけは大変笑わせてもらった。もしかしたら達観のうじうじにキレそうになったらおっさんボイスで笑えばよかったのかもしれない。