作品の構成上、万人に薦めるのははばかれるものの、個人的には素晴らしい青春エンターテイメント作品として完成されている。
作品を構成する要素について
やはりトモセ氏の絵柄は綺麗にまとまっており、思わず見惚れてしまう魅力を持っていると思う。……多少 ん? と感じるものもないといえば嘘にはなるがやはりトモセ氏の絵は素晴らしい。
テキストについても終始演出面で優れ、メリハリのある展開からクリックする手を休められなかった。
BGMについてはとりたてて良いというものではなかったと感じたが、不満があるかというとそんなことはなく、ゲームを構成する要素は全体的に非常に丁寧に作りこまれている。
主題歌は心に響く、素晴らしいものであると断言できる。
これだけ作品の根幹を形作る要素が揃っていてその辺の凡作にとどまるはずがない。
とはいえ、個人的に気になったことも少しあるので挙げさせてもらう。
コラボレーションということで、Nitro+のスーパーそに子が登場しますが、正直な話、出す必要をあまり感じなかった。個人的にそに子が嫌いという訳ではないが、雰囲気を多少壊してしまっているのではないかと感じた。
あとは他の方も挙げられているが、やはり、製作者の一番描きたかったであろう『恋ではなく』というこの作品におけるもっとも重要な要素に関して、曖昧でありながらも良く伝わってきはしたが、エロゲーで出す必要があったのか、という点については首を傾げざるを得ない。