これは、あなたの人生のための、物語。
まさに、魂の作品と言える作品でした。
文句なしの100点。
これほど壮大な物語は文字通り命を削らないとできないだろうなと。素人ながら思いました。
2012年から執筆を開始されたとのことで、発売したのが2019年1月ですからやはり相当に苦労されたのではないかと想像できます。
まずプレイ時間は長いです。これはみなさん言われている通りです。
言い回しも独特、というか回りくどく冗長的な面があるので途中で断念してしまう人も多いみたいです。
しかし、一度「プレイしたい」と思ってこの作品を手に取ったのなら絶対に最後までやり抜いてほしい作品です。
さくら、もゆ。という作品はその文量を活かして主要人物たちの想いや過去、彼らの関係性をひとつずつ丁寧に綴っていきます。
私の拙い語彙力・文章力ではうまく言葉にできないのが非常にもどかしいですが、物語を進めるごとに登場人物たちの想いや行動が、感動的な結果として帰結する。
それがグランド√だけでなく、各ヒロインの√で描かれますから本当に何度泣いたことか分かりません。
ここまで泣いた作品は今までないですし、きっとこれからもないのでしょう。
2019年萌えゲーアワードでシナリオ賞を受賞した作品ですが、大賞でも準大賞でもないというのが到底納得できないレベルの出来となっています。審査員大丈夫か??こんなの絶対おかしいよ・・・・・・。
まあ、ちょっと前に萌えゲーアワードも受賞作品がおかしいということで若干炎上してましたから気にしないことにしましょうか。
若干萌えゲーアワードへの愚痴となってしまいましたが、泣きゲーという分野にとどまらず、ノベルゲームとしてトップレベルの出来ですのでひとりでも多くの方にさくら、もゆ。の美しい世界の中に深く入り込んでほしい。優しさに溢れた世界を感じてほしい。
『これは、あなたの人生のための、物語。』