シーン数は44回とフルプライスの割には少なく感じるけど、ほぼ全シーンで前戯+本番の構成になっており、本番至上主義の自分としてはコスパが悪いとは思わなかった。シナリオは若干めんどくさい所もあったけど、総合的に見れば、ハーレム和姦抜きゲーとしては良作の部類かと。
グラフィック(16/20)
やや縦長のフェイスと細身な体。それでいて出る所は出ているという、巨乳のモデルさんみたいな感じのキャラデザでした。フィリスの頬を膨らませた表情が可愛かった。服装差分は制服と私服、水着。時折コスプレ衣装という感じ。背景絵は可もなく不可もなく。
エロ(40/50)
フィリス9枠。睦7枠。望6枠。音葉7枠。瑞姫7枠。和奏8枠。合計で44枠ですね。複数人でのプレイもあるのですが、その際は当該ヒロインのどちらかの枠に登録されています。専用の枠を作らなかったというところからも察せるように、あまり複数人プレイには力が入れられておらず、そこは僕的には残念でした。折角6人も好きにできる子が居るんだから、7Pぶちかまそうぜ。
シーン内容は一言にも書いたように、本番比率が高く、個人的には枠数以上の満足感がありました。シナリオ上の設定で中出し放題(魔界の万能避妊薬とかいうご都合ツールにより)にも関わらず、ほとんどのシーンで中か外の選択肢が設けられていて、キチンとぶっかけ派にも配慮されていて感心しました。僕自身は完全に中出し派ですが、共存と相互寛容は大事ですからね。
フェラ・パイズリもそれなりの回数あり、前戯スキーにも門戸は開かれています。まあ全体的に粗が少なく、優等生なシーン作りをされていますね。「エロい!」と興奮しきりな作品というより、「流石は老舗だな」と完成度を褒めたくなるような作品でした。
ストーリー(11/20)
見習い淫魔の試験対象に選ばれた主人公。その淫魔のミスで催淫の魔法が掛かってしまって、このままでは見境なく女の子を襲ってしまいかねない状態に。元から主人公に気があった周辺の女の子たちが次々に性欲処理の協力を申し出て、その処女を捧げていく。とまあ……抜きゲーのシナリオのテンプレを詰め込んだような、教科書通りのプロットでした。良くも悪くも王道というか。
ただその後、淫魔のフィリスを軸に幼馴染組を添えたルートか、狐憑きの睦を軸にオカ研部員を添えたルートのどちらかに分岐するマルチエンド方式で物語は終わりを見るワケですが……個人的には全員を平等に愛する完全ハーレム展開で閉じる分岐も欲しかったですね。一応どちらを選んでも、結局は全員とセックスしながら暮らしていく未来を示唆していますが、無駄に主人公の気持ちをフィリス(ないし睦)に限定してしまったのが好きくなかったりします。そもそも大した動機もなく、体を重ねるうちに好きになるって展開なら、6人全員にチャンスがあって良いんでないの? と思ってしまった。
ついでに、もう一つ個人的に嫌だった点。睦ルートでのエロシーンカットの乱発です。やたら睦ファーストを謳いながら、オカ研の二人ともセックスしまくるワケですが、そこを不義理に感じたのか、実際のシーンは描かず、暗転&事後という形でお茶を濁すという書き方を連発しており、凄く萎える。エロシーン導入会話→今日はここでセーブして明日エロシーンから再開しよう→翌日再開→暗転後「僕たちはセックスしました」おしまい(笑)。こういう展開が多すぎて予定が立てにくくなる。個人的にはシナリオ側の要請でエロが阻害されるのは抜きゲーで一番やって欲しくないヤツです。睦ルートはキツネ関連の茶番も無駄に長く、シーン間が(フィリスルートより)延びている上に、こういう事をやってくるので、控えめに言ってイライラした。
というわけで、フィリスルートの方が僕的には好き。茶番も短く、シーン間も短く、サクサク進んでフワッと終わって大団円。こういう感じで良いんよ、抜きゲーのシナリオは。
音楽(7/10)
BGMは印象に残らないものの、違和感もない。ボーカル曲がOP・EDともあり、OPは電波寄りの明るい曲調でEDはシットリ系。これまた基本に忠実で、ケチがつきにくいですね。しかし片霧さんとか久しぶりに聞いたな。
合計(74/100)