面白かった!
Vermilionと同じスタッフ、ここでの評価を見て購入。
結論から言うと、Vermilionより分かり易くアツくて面白かった!
心装の際の「起動」から詠唱に続く展開は見事。クリックが止まりません。
(バックログにて確認する程)
主人公の凌駕も振り子の幅を最小にする事を当然と考えている故に他者(平均的な)
と弧絶し、それが心装の原点となっているなど、非常に好感が持て、
世界観に熱中出来ました。
ただ、個人的名作の90点に足らない理由として、以下が感じられました。
・√毎の出来が違いすぎる。まあ、一応ジュン√は他√クリア後、マレーネ√はジュン√クリア後
という制限はあるのですが。美汐√なんか投げっ放しすぎる^^
アレクサンドルとアポルオン、殊にアポルオンなんか
「どうして出てきた?」「美汐の永久機関を破壊して人間に戻れるってなんで?」
「マレーネ達がサッサと引き揚げるのは何で?ネイムレスさえ破壊すればいいの?」
etc...Vermilionで言うとシェリル√以下というか...
エリザベータ√は、まだマシで、アポルオンの謎は残るものの、一応の決着はつき、
未来に向かって行くストーリーですが、アポルオンの残した「卒業」の意味が不明です。
(他√に進んでも分かりませんでした...凌駕達は必ず来ると確信してるとの事ですが、
不確定要素が過ぎるだろ...)
ジュン√から、黒幕であるオルフィレウスが登場する訳ですが。
個人的にはあまり好きではなかったかな...
要約すると「凌駕と仲間達が愛と勇気と友情で、どこまでも信念を貫き、確固とした
覚悟を持って、孤高を保つ天才を全員でフルボッコにする。」となるかと。
私自身はオルフィレウスの主張の方が真実を突いてるんじゃないか?と思います。
「世界全体を考えれば個人の事情で足を引っ張られ、個人で宣誓すれば世界の為に
ならないと潰される(意訳)」とか
「他人に遅れを取ったならば、その自分を自覚し、受け入れ、努力して乗り越えれば
いいこと。何故嫉妬し、他人の足を引っ張る?(意訳)」etc...
確かに強者の理屈かもしれませんが、そう志向するのでなければ停滞するだけで、
停滞は退歩と同意義では?作中でノーベルやオッペンハイマーの業績を殊更主張してますが、
その罪科を克己せんと科学は進歩しているわけで。その意味でも想像力を実現するのが
科学。ならば既存の想像力を超えてみせる。というオルフィレウスは、手段に問題は
ありますが、共感出来ました。まあ、続くマレーネ√のアンチテーゼかもしれませんが。
マレーネ√。これが一番面白かった。アレクサンドルが心に鋼鉄を纏った訳。その歩みの
先に得たもの、失ってきたもの。それらが込められた生き様、最期に高嶺によって
救われた笑顔。かなりグッと来ました。イヴァンの信念とも相俟って、時計機構を見事に
描ききってたかと。まあ、乱丸が狂言回しになって、凌駕が己の異常を自覚するあたり、
ちょっと都合よくない?と。
後、礼と凌駕が生死を賭けて戦う必要あるか?と。無論オルフィレウスの想定内の「真理」
では倒す事は不可能で、「超越」に手が届かないと太刀打ち出来ないのは分かりますが、
それは凌駕自身で超越すればいい事じゃないかなあ...
そもそも、礼の存在は序盤ではかなり重点が置かれていて、いいキャラだと思ってましたが、
マレーネ√、ジュン√しか見せ場無し。しかもその見せ場もいま一つ...
Vermilionのアイザックみたいに徹底してれば格好いいのになあ。
この√では、凌駕が己の異常性を認め、科学を進める想像力の必要性を認め、
オルフィレウスの正当性をある程度認めながら、他者がいなければ、その進歩も
無意味と化す。というもので、これは素直に納得出来ました。
・また気になったのが殲機。某聖闘士の聖衣レベルならともかく、
凌駕の最終形態は...V2アサルトバスターガ○ダム?ちょっとやりすぎでは^^
・これ、Vermilionみたいにtrue√が欲しいですね。全て(というかジュン、マレーネ√)
は一長一短で、ちょっと食い足りない感が。
ってかこの時代にレールガンや荷電粒子砲って概念あったか?^^
という事で、私的名作には今一歩かな、と。
ただ、非常に魅力に溢れているのは間違いないので、新品をお金払って
PLAYする価値はあるかと。
何気に今回は認証回数制限がないのもポイントUP^^
長文失礼しました