驚いた。まさか、話のおよそ9割をキャラのセリフで成立させるなんて。
つまる所キャラクターの動きとか感情とかその場の説明とか、そういう描写を徹底的に削りセリフのみで物語を構成していくのが「ひのまる」のポイント。
キャラクターの喋りに占拠された物語に描写の介入は許されず、キャラクターの表情・動き・移動場所スライドで状況を表現する。
まさに「アニメ風」
こういう感じのゲーム、ありそうで無かった。
ここで最も重要になるのが声優さんである。セリフたる声で物語が進むのだから、キャラクターを演じる声優さんの力量が全体の良し悪しを左右する。
結論から言えば、本作品の声優さんは全員天才。キャラクターの印象にピッタリすぎで笑いすら出てくる。
特に、特にだ。メインヒロインこと「奏」を演じる声優さんは何百といるギャルゲ声優のトップに君臨すると言っても過言ではない。
例えば、なにげ無い次のセリフ。
奏「・・・遅刻だ」
たったのこの一言、こんなもの俺が言っても全然萌えないし笑えもしない。
でも、「奏」役の声優さんが言うとどういうわけかクスリと笑えてくる。つか、どこの世界に「・・・遅刻だ」の一単語で笑いと取れる人物がいるのか。
あとこの人、作中でむちゃくちゃ歌う。その歌い方がこれまたひど・・・もとい、すばらしい。いやいや、笑った笑った。
最後に、
ギャグがあうあわないではなく、エロゲ界に新たな旋風を巻き起こす作品。
・・・・言いすぎかな?