3の名誉挽回になったものの
ゲーム設定：2 エロ・実用性：5
ストーリー：2 キャラクター：3
原画：5 着色：3
サウンド：3 音声：3
操作性：3 総合評価：3
パッケージ：3 マニュアル・レーベル：3
評価できるポイント
キャラクターの追加、文章量の増加、デストラとエスケルダのヒロイン昇格、前作の3の面白くなさを払拭する世界観と設定。
3よりもだいぶ作りこみなどが強化されてると感じる。前回立ち絵がなかったモブやメドゥーサが良い味を出していた。できれば巨乳化させたメドゥーサとのシーンが見たかった。後ニンフやペルセポネーも可愛かったので3if外伝もしくはifのifでも作ってください。魔族の神にも手を伸ばしてくれると捗ります。
評価できないポイント
新規キャラクターと設定変更されたキャラクターの軽視、コンセプトがガバガバなことである。3から出ているキャラクターよりも新規キャラのシーン数が少ないのは可笑しいのではないだろうか。事実ストーリー上メインヒロインと言えるキャラクターは新規キャラのウェヌス、アテナや魔族の神にランクアップしたファルネリア、アジュラである。
ゲームをすればわかることだがこの4人のキャラがストーリーに関わるのは中盤から終盤である。メインストーリーといえるハーレムルートではファルネリアは最終盤に登場し場を荒らし、紆余曲折の果てにハーレムに参加する。アテナやウェヌスは個別ルートがあるとはいえ出番が少なすぎる。これは今回のストーリー上仕方のない事なのだがそもそもコンセプト通りに制作されていないのではないのだろうか？といった疑問すら湧いてくる。
3の問題点は主人公である神が強すぎた挙句、巨乳ファンタジーというシリーズ物のと少しかけ離れた作品に仕上がっていることである。主人公はパイズリの神様であるのにパイズリシーンが少なかったり、神様が強すぎて1や2の成り上がり物の基本が守られていないと感じるゲームだった。
今回は3の問題点を踏まえた作品ではあるが別の問題点が出てきている。3のコンセプトは古代ローマをモデルとしたロマニア帝国がストーリーの大軸でありメインと言える。一方で、3ifではメインを天界と冥界に視点を広げ神々とのストーリーを楽しませてくれるとホームページにも書いてある。だがプレイし終えた感想は、ストーリーの7割程度は地上での話であり、アテナやウェヌスと関わってくるのは中盤の終わりから、終盤といったものだ。シナリオこそ3とは違い筋道を通した話にはなっているが、これはコンセプトをはき違えてはいないだろうか。ホームページではあたかも最初から神々との話が始まりそうな装いをしているがこれは流石に可笑しいと感じた。
たしかにこのゲームの人の神は、人の信仰で力をつけるタイプ？という設定らしい。人に力や知恵をかし、神としての位を上げるというのは全く問題ない。だが今回の問題点は天界・冥界よりも地上の話が多く、ヒロインの数も多くなったので内容が薄れた事、サブキャラの一部は良い味を出していたが男性神や前回の3で関わっていた男性キャラなどのキャラの薄さ、どっちつかずに終わってしまった事だ。コンセプト批判がしたいわけではないが、アテナが好きな私はとても残念で仕方がない。
あとは。アジュラから見ればアテナルートは中々惨いと思う。はよ迎えに行け。
総評
見た目とキャラの性格でアテナが今回一番お気に入りだった私としては今回の作品は点数を低くしなければならない。
デストラとエスケルダも結構お気に入りのキャラで、シーン数の多い事は嬉しかったが、メインヒロインであるウェヌスとアテナのシーン数が少なすぎるし、他キャラクターよりも明らかに出番が短い。たしかに個別ルートが存在するという意見も出るだろうがそれはメインヒロインであるならば当たり前であるという話だ。
サブヒロインの5人とメインヒロインの4人よりもメドゥーサとペルセポネーの方が魅力的に映ってしまいプレイヤー側から見れば、「何故この二人は攻略対象じゃないんだろう」と思えてしまう。人族の5人はサブ（メインよりシーン数が圧倒的に多い）なのでまぁ目を瞑るとしても、ビジュアル面以外でヒロインの魅力が少なすぎるという点も少し問題があるだろう。結局の所メインヒロインの4人のうち3人を最終盤までストーリーに関与させなかった事が問題の根源であったということである。
今回は3とは違うanotherの話であり、キャラクターの設定変更をするのならばもっと大幅に改変し、ストーリーの大半を冥界と天界で構成することなど容易だったはずである。これでは3とは別に問題点を抱える作品なのでは？と私は考えている。3が失敗作に終わり、ifを作るのならばもっと大幅に変更し、メインヒロインがもっと大きくストーリーに関わるようなモノにしてほしい。前回の3ではメインヒロインたちがある程度話にかかわってきたし、その点に関しては前作の方が上手く表現されていたと思う。アテナとウェヌスを全面的に押し出すストーリーならば20点加算したが、今回は辛口で点数をつけている。後はファルネリアが前回よりも明らかに設定がガバであり、ぽっと出としか言いようがない登場の仕方だったとしか言いようがない。ファルネリアももうちょっと話に食い込ませてもよかったんちゃうか・・・？
巨乳ファンタジー作品はどれも好みで、今回の神様が主人公の3はとても好みです。3ifの次の作品が3if外伝といった形で出てくれるならとても嬉しいです。巨乳ファンタジーシリーズが終わる事にならないためにも少し厳しい点数をつけさせていただきました。3のコンセプトに引きづられすぎている感があり、3とは完全に設定が違うのだからもっと伸び伸びと設定を作ってほしかったと思いました。折角3には登場しなかった2神のアテナとウェヌスがいるのだから、3の既存キャラに焦点を当て過ぎずに新キャラ2人をメインにおいて序盤から終盤までのストーリーを作ってほしかったです。
できれば次回作品は3if外伝でお願いします。
追伸 ユリナスの今後の活躍に期待します。