ランスシリーズ最終作品
ランスⅩ 95点
システム面で-5点。
シナリオ面、ゲーム性、音楽、CG全てにおいて天晴と言うしかないです。
元々周回ゲーと言われているのに周回ゲーだからダメ、周回ゲーなのにこの周回ボーナスはだめと言っている方が何人かいらっしゃいますが、周回ゲーしたことないのでは?と思えて仕方ないです。
セーブ&ロード、☆をつけて重要なデータを取っておけるシステムは非常に良かったです。
今回はCPどれだけ溜められるかで掛かる時間が全然違います。
選択肢やらなにやらをすべて☆をつけてセーブして、CPを稼げば無駄な時間を使わなくて済むはずです。
それをしていない方はエロゲをプレイした経験がすくないのか。何も考えずにプレイしていた方ばかりだと考えています。
周回ゲーの割に会話パートを一気に飛ばすことができないのは少し億劫でしたが、まぁスキップできるので対して苦にも感じませんでした。
まずシナリオに対して。
シナリオに対して、ランスシリーズ最終として発売されたランス10ですが、第一部はマルチエンドであり、バッドエンド多めで、周回してエンドに向かうというものです。
今回は積む場面が案外多く、周回数が少ないとボスを倒せないことが多数ありましたが、キャラの性能やらなにやらを吟味すれば、そこまで倒せない敵はいないと感じました。
内容はとてもよく、ランスシリーズの終わり方として素晴らしいものがありました。人類対魔の対決が成されたシナリオは胸が躍りました。
ランスを主軸とした人類の集結から始まり、各国に散らばった戦士を使い魔人や魔物と戦い、魔人を滅ぼしていく。
人類の存亡を掛けた戦い、それぞれの思惑、魔人たちの個人の描写もありどのような思考をしているのか、どんなエピソードがあるのか、とても面白かったです。
ヒロインが容赦なくレイプされるシーンや殺されるシーンがしっかりあったことも高評価です。
リズナが半身不随になるエピソードは中々強烈でしたが、第2部にしっかり出てきたことは良かったです。
第2部のシナリオもこちらもとてもよかったです。
始めた当初は主人公がポッとでのキャラで戸惑いましたが、話を進めていくとその戸惑いも霧散し、面白いと感じ始めました。第1部、前作から出演しているキャラよりは明らかにキャラが薄いと感じさせる子供たちでしたが、両親のどちらかの性質を受け継いだキャラが多く、とてもホッコリした気持ちで見ていられました。
子供たちの交流や成長を感じさせるストーリー、そして父親であるランスとの邂逅。そして終焉。
そしてクエルプランの愛の物語。第1部で初登場した魂の管理者一級神クエルプラン。
このクエルプランが第2部では怪物となってランスとの出会いを果たし、魔王の力を吸収した挙句、全てを初期化し救出される。
クエルプランは愛に生きることを決意し、英雄として復活したランスのレベル神として添い遂げる事になる。
クエルプランの愛の物語はとてもよかったです。
そして、なにより死んだと思われたシィルが復活したこと。自然と涙が出ました。
ランスのセリフでシィルに好きだという場面、涙が滝のように流れ、モニターを見ることができないほどでした。
ランス30年の歴史を終えるにはこれしかないと思える作品でした。
そして第2部の主人公である自分自身が実は創造神であったことが最後の最後で判明し、あぁ……創造神とはこのような存在だったのだと認識できました。
ランス世界は今後、神の手から離れることになると思える終わり方でした。
クルックーには天晴としか言いようがありません。
それに、本当の愛を注ぎ込んで育てたエールにあの笑顔を向けている事。本当に良かったです。
音楽は文句の言いようがありません。
ゲーム性は少し面倒な部分をありましたが、コンシューマーゲームなどをプレイしている人間ならば苦でもないと思います。
CGは出来が良かったですが、少しシーン数が少ないかな?と感じました。
もう少しキャラとのシーンがほしかったとかんじました。
それと第2部でランスが復活した時、1部で出てきたヒロインたちとの再会や、母になったキャラ達と会話があればもっとよかったと思えます。
もし、もし次回作が出る可能性があるのならば、ファンディスクという名目でも構いませんのでランスが復活したあとの物語を書いていただきたいです。