凡作、と切って捨ててしまうには惜しい作品。題材としての新味はないが、調理は悪くないんです。
まあ正直1√でもクリアすれば、「あんま金掛けてねーな」というのは判る作りの作品です。
そこは置くとしても、『初期設定で大凡読めるオチ』『分かりやすい伏線』『特定ルート以外、出てきたはいいが出番のない○×』など、もう少し練って欲しいと感じる部分がチラホラ。
個人的には凡作前後、というのが最終評価。
が。
光る部分が全くないわけでもなくて。
例えば男友達の亮介なんかは嫌みのない良いキャラだと思いますし、エッチシーンも結構頑張ってるんじゃないかなあと感じる次第。あと姉さんがエロス。
全体に個別の長さがちょっと短いかなとは思いますが、エンディングへの話の流れもそこまで強引だったり御都合ではないので+評価です。
あと地味に『主人公があまりヘタレでない』というのもポイント。
基本受け身っぽい性格ですが、やるときゃやります。むしろ頑固。
個人的にはココ重要。
総論としては、定価で買うことは積極的にお勧めはできませんが、安くなったら十分買う価値はあるかと。
……にしても、近年の作品の主人公には『やんちゃ』とか『熱血』とかの属性を見かけないような。そろそろ優しいではなくかっこいい主人公とかが見てみたいですね。