ゲーム内外のお祭り感を楽しむゲーム。内容は価格相応より少し上。シナリオに盛り上がるところやカタルシスは特にない。トラブルや悩みが発生してもすぐに乗り越えていく。エンディング後の充足感とかはまったくないがこれといった不満もない。
女装の設定は(ユーザーが)ほとんど脇に放って、みんなでアイドルをやる話。
女装がバレるかもとか他の主人公にドキドキするとか、おなじみのネタはたくさんある。個人的には「はいはい、いつものね」という受け止め方になっていてこれだけではもう保たないだろうと思うが、とりあえず今作はアイドルの話をちゃんとやっているので、ほとんどスルー気味で食傷にならなかった。次以降も手を変え品を変え、ていかないと厳しい評価になってくると思う。
四條蘭から「お前達の秘密は知っている。バラされたくなければアイドルをやれ」的なメッセージが送られてきてOPに入るのだが、OP後はメッセージのことなどなかったかのように全員自主的にアイドルになる。ここはちぐはぐ。
主人公7人でくるくると視点を回していく。ときどき視点人物がわからなくなった。開発側もその問題を認識していたようで視点変更のアイキャッチみたいなものが入るのだが、それでもわからなくなる(記憶できれば問題ない)。ログウィンドウを塗り分けるなどしてほしかった。
原画はお世辞にも上手とはいえないが枚数は十分にあり、新作した視点変更アイキャッチもあいまって、作りは丁寧・真摯な姿勢と感じた。