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tanukickさんの恋春アドレセンスの長文感想

ユーザー
tanukick
ゲーム
恋春アドレセンス
ブランド
Eclair
得点
80
参照数
530

一言コメント

おバカな日常が沁みる

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

主人公はプレイヤーの分身ではなく、1人のキャラ「一春」として書かれているので
一春君とヒロイン達が青春謳歌する日々を見守って楽しむ作品という印象。

恋愛については、個別で選ばれなかったヒロイン達が、気を遣って身を引く訳でもなく
かといって無理する訳でもなく、遠慮なく主人公と接して日々を楽しんでいるのが面白い。
この主人公とヒロイン達との距離感が、この作品の最大の特徴と言える。

男キャラは一春君しかいないハーレム設定だが、変人達のノリが男子学生のウェーイなので
おバカな日常は見ていて楽しいし、どこか自分の学生時代を思い出させる所があった。
カレンダーによって、自由に思い出を振り返る事が出来るのも良い。

お気に入りのヒロインは泉とキューちゃん。
一春君と彼女たちの距離感は見ていて素直に羨ましい。

・オバケルートについて
卒業後も青春の始まりと終わりを繰り返し、そしてあの世でも青春を願うラストは沁みる。
ハッキリ言って、オバケの設定はご都合主義の塊なのだが
それでも沁みるのは、柊の願いが思春期が抱く純粋な想いだったからだと思う。