一線を越えなかった主人公と、越えてしまった七海。対照的な二人の姿が印象的です。
最後の最後で情けをかけ、復讐という目的すら忘れてしまう主人公・・・
ということで陵辱もそれ止まり。七海を完全に屈服させるには至りません。
そもそも七海が聞き分けがいいというか、ずれているというか、
最初から言うことを聞いてくれるため、調教のしがいがないのがなんとも。
ねだってくるようになるのがせめてもの救いか。
シチュエーションは胸愛撫、正常位、緊縛、露出、
野外、輪姦、浣腸等バリエーションに富んでいます。
が、尺が短めなのが難点です。
さっさと準備して、さっさと済ませるの繰り返しで物足りないですね。
精液の描写ももうちょい濃い目がよかったかなと。
輪姦が終わった後、精液まみれの七海を見て涙し、
抱き寄せて体を拭く主人公は「人間」そのもの。
そのやさしさは悪くないですが、
執念と非情さなき性格はこのテのゲームには役不足です。
陵辱モノとしては色々な意味で中途半端ですね。
さて、シナリオですが全然期待していなかっただけに衝撃を受けました。
特に七海バッドエンドが強烈。
不幸にも調教の真の成果が七海がヤンデレ化という形で実を結び、
邪魔なサブキャラをなぶり殺し、主人公まで殺してしまう壊れっぷり。
主人公ですら超えられない一線を難なく越える姿に驚愕しました。
もしかしてこれがやりたかったのですか?
少しスプラッターな描写があるので苦手な方は回避推奨です。
七海(ハッピー?)エンドも短いながらも上手くまとめてあり好印象。
復讐のきっかけとなった主人公の幼きころの記憶が、
実は虚構に過ぎないというどんでん返しで意表をつかれました。
それにしても七海以外のキャラは一体どういう位置づけで登場させたのでしょうか。
まあ幼馴染はともかく、話自体にもほとんど絡んできませんし、
個別もかなりのやっつけ感。
さしあたり会話の盛り上げ要員といったところでしょうか。
つづいてグラフィックですが、流石は梱枝りこ氏。
持ち味の可愛いさが爆発しています。が、エロいという感じがしません。
可愛さがエロさを打ち消してしまっている感じです。
エロがメインの作品なのでちと残念。
そしてサウンドですがBGMは並です。
一方OP・ED曲共にかなりの名曲。個人的エロゲ名曲リストにランクイン。
CVは本山さん始め皆さん上手ですね。
特に七海バッドエンドの時のかわしまさんの演技はすごいの一言。
多少のスプラッターはありますが、陵辱・シナリオそこそこ楽しめるので、
陵辱モノの入門としてはいいのかと。
どっきりまさかの展開に+5点です。