腐ってもエウシュリー謹製なので最低限の質は保証されてるけど、ADVパートもSLGパートも満遍なく薄い。腰を据えて取り組むのではなく、ながらプレイ推奨
世評ほどクソゲーとは思いませんでした。少なくとも、主人公一人目の開始5ターン目くらいまでは面白いとも感じました。
ただ、その楽しさが持続しなかったのも事実です。
ゲーム開始早々が一番難しく、勢力を滅ぼすごとに易しくなっていくのはSLGでありがちな事なので、そこは目を瞑るとしても、
とにかくイベントらしいイベントが全然用意されていないので、ゲーム進行がひじょうに空疎。
もしかしたら片手間にポチポチすることを想定して作られているのかもしれませんが、
いずれにしても集中してやると作業もしくは苦行に感じてしまうので、TV見るなり何なりと平行してプレイするのがお奨め。
それと、主人公間の引き継ぎパッチがあればよかったのではないかという声が多いようですが、
引き継ぎパッチがあっても余計に作業感が増すだけで、主人公二人目以降のルートの楽しさが増すことは無いんじゃないでしょうか。
個人的には、それよりも主人公ごとの特色をもっとピーキーなバランスで反映させたほうが良かったと思います。
現状だと、どの主人公を選んでもゲーム部分に大差は無く、
メーカー側が最高難易度と設定しているアニエスルートにしろ、初見殺しとされるアリツルートにしろ誤差程度にしか感じられませんでした。
一応6人クリアしましたが、物語も戦略も入り口で延々足踏みしている気分で、
例えて言えば、(BALDRシリーズのような)攻略順固定の周回ゲームの一周目だけを延々やらされているような印象でした。
そっから先は無いのかよ、と。
製作者側としては、複数主人公による周回前提のゲームなのでルート一本あたりをお手軽にクリアできるようにした、という発想なのでしょうけど、
結果として、ADVパートはテキスト量を極限まで削りまくった超短編、SLGパートはどの主人公を選んでも変化に乏しい繰り返しということで、
ADVパートとSLGパートのどちらに力点が置かれているのかよく分からないゲームに仕上がってしまったというところでしょうか。
いや、エロですね。
エロに力点が置かれているんですね。
確かに、エロシチュは豊富でした。CGも美麗だし、アングルも様々な工夫が施されていました。
けれど、肝心なシーンで暗転することが多く、個人的には結構ガッカリ。
ラファエラルートのアニエスで、いよいよこれから守った人間達に裏切られて輪姦されるぞ!というところで暗転、事後報告で終了した時は、
いやいやそこカットしてどーすんの?!と思いましたし、
ボルハルートのラファエラとか、「あたしを堕とせるもんなら堕としてみな!」暗転後即「ボルハさまぁ~もう許して~」って
即堕ち2コマを本当に再現するとは、それひょっとしてギャグで?と突っ込まずにはいられませんでした。
UIはエウにしては良くなった方だと思います。マウスでプレイすると相変わらずクリック数がやたらと多いですが。