ブランドの処女作としては及第点。
原画のみずき氏と月音氏が好きである事と、体験版をやってみて、続きが気になったので購入。
全体の感想としては、普通に楽しめはした。
が、先のストーリー展開がすぐ読めるようなシナリオだったのは残念。
初見の立ち絵であれだけ目つきが悪いキャラがいれば、一発で気づきます。
グラフィックに関しては月音氏と言う事もあり、非常に綺麗。これは満足。
塗りは若干甘かった部分(特に口元)が気になりはしたが、レトロな雰囲気を出すためにわざと行っている様なので、問題なし。
音楽はRitaの曲だったが、世界観とマッチしていて良かった。BGMも状況にあったBGMが流れていたので特に気にならなかった。
システム面だが、雨音の声が小さくて聞き取りづらかった。キャラ別ボリューム設定があればよかったかな。一方でシステム音が少し大きい。そこの調整が出来ればもっと良かった。次回作では改善希望。
シナリオに関してだが、前述したとおり、先が読みやすいストーリー展開であったのが残念。安易に心霊現象を出して、無理矢理まとめた感が正直否めない。
だが、ループモノであるに関わらず、要所要所を簡潔に纏められていたため、作業感をあまり感じず、テキスト自体が非常に読みやすかった点は評価したい。
Hシーンに関しては陵辱描写が若干あるが、薄い。かといって純愛も薄い。もうちょっと濃くしてくれても良かったのではないか。全体的に印象にあまり残りません。
雨音のも欲しかったが、ストーリー上、無理でしょうね。
キャラ付けに関しては、どのキャラも性格分けと立ち位置がしっかりしていた。が、それ故に先のストーリー展開が見えやすくなってしまった様に思える。その辺のバランスをもう少し考えて欲しかった。
日常パートは非常に雰囲気が良かったので、ifシナリオ等をおまけで追加して欲しかった。全体的に暗めなので、もう少し明るいシーンも欲しかったよ。
纏めると、シナリオに若干の難こそ有るが、基本を押さえた、処女作らしい手堅い作品であると思える。少なくとも自分は買って後悔はしなかった。
次回作にも期待します。