ただただ、演出と音楽と絵の美しさ素晴らしさに圧倒される
シナリオついては、やはりというか、ここだけを評価するのといまいち凡庸と言えるのかなと思うのだが
ただ、その凡庸なシナリオを圧倒的な演出美で肉付けし、プレイヤーを惹きこませる本作はすごいです
2004年という、これを書いてる時点でも既に、9年もの前の作品なのですが
「後にも先にも、これで既に完成している」
と語りかけられてるかのような気持ちになります
所詮、紙芝居なので作品を構成する要素なんてものは、そんな多くはなく
シナリオ・絵・音楽。この3つが主な要素で、あとはそれらを支える、快適な環境のためのシステムでしょうか。
先ほど述べたとおり、シナリオは凡庸なのですけど、他の2つが非常に素晴らしいです
絵の美しさといったものは、個々人は感性は違うかと思いますが。
私的には、この作品が販売された2004年を少し遡った、AIRなどの頃より、今は全体的にクオリティの底上げがされている気はします。
なら、2004年という年は、そういったものが蓄積されていた過渡期なのでしょう
しかし、ただ、本作は解像度などの高い、低いといったことや、ノウハウがある、ない等といった全体の・・・そういったものではなくて
大槍葦人の個による背景の、キャラクターの、どこか絵画的な美しさ
それに加え、イベントCGを多様、背景の上にコマ割りを出し、動かす独特の演出技法
音楽がテーマといった本作に対して、妥協を許さなかった作曲の姿勢
そういった、時流に捕らわれない個性が、絶妙に交わった結果
2004年といった、古い作品でありながらも、今でも埋もれない輝き、ひとつの完成形だと考えさせられる作品に出来上がってるのだと思います
・・・白詰草話プレイ時にも衝撃を受けた、このFFDシステムは今作で、ひとつの区切りとなったようです
コスト的な問題は分かるのですが・・・
まぁ、もはや・・・Littlewitch自体が・・・私が言える立場にはないのでしょうけど、惜しいですね
Quartett!も良い作品なのですが、やはり、そういった問題が影響してプレイ時間の短い作品です
・・・販売時、まぁさすがにジョークなんですが「オートモードのままお風呂にはいっちゃったら終わってた」っていうのを聞いたことがあります
まぁ、そこまで、ひどくはないんですけど、たしかに短かった
けど、まぁ、主流には成り得ないでしょうけど、今後もぽっと、こういった斬新で良質な紙芝居、またでないもんですかねぇ
今だからこそ、尚更この作品に魅せられているのもあるのかもしれません
以下、シナリオについての所感
この作品のメインヒロインはシャルだからな!
他の二人は数合わせだからな!
特にスウファなんか、ただでさえ印象が薄い上に、ただでさえ短い作品の個別で、兄に美味しい出番をとられてまんねん…
そのうえ、3人の中で、一人だけ音楽関係ない話でまんねん・・・
一方、シャルは共通でも優遇されているうえ、個別もいちばん、この作品のテーマである音楽が絡んでるからね
というわけで、シャルロットさんが可愛いというお話でした
パッキンで炉利で136cmの正義、30kgの奇跡
んー、いま気づいたんですけど、Littlewitch作品の中で一番、登録されている代表作って白詰草話でもリトルウィッチロマネスクでもなく、今作なんですね~
ん、んー、たしかに白詰草話の次作で販売時注目されてた覚えがあるし、この後の作品は印象が薄いから確かにそうなのかな、事実いい作品でしたし